9話 リンボーダンス ページ10
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猫叉side
こんのすけ「今剣様…分かりました。私が合図を出させて頂きます…」
こんのすけが意を決したように、目を瞑る。
こんのすけ「では、参ります…よーい、始めっ!」
「行くぜっ!」
と、上段の構えを取る男子君。
僕はそれを避けるために考える。
…1度だけ、1度だけ交わせれば良いんだ…
後ろにはすぐ壁があるから、刀の届かない所へ回避するのは無理。右か左か…避けるなら、相手の動きを見極めて、早めに動かないといけない。でも、相手は刀の付喪神。絶対に気付かれるから…上しかない。
『……』
男子君をよく観察し、動きの瞬間を見定める。
「…っ」
男子君の腕に若干、力が入るのを僕は見逃さなかった。
『……』
「っ!」
男子君が俺に向かって刀を下ろす。それに対して僕は、やや右に片寄った刀身に身体を這わせ、上へと跳躍する。
まぁ、言ってみれば飛びながらリンボーダンスする感覚。普通のリンボーダンスの方が楽しいけど!
『あ、ヤバ…着地場所考えて…』
ドンッと、音を立てて落ちる。
「…っ、何?!」
刀が畳に刺さって抜けなくなっている男子君は、何が起こったのかと、辺りをキョロキョロと見渡していた。
『イテテ…今日は、僕の勝ちですね!約束通り、今日は見逃して貰います』
派手に打った腰を擦りながら、立ち上がる。
『他の皆さんも僕を…人間を信用出来ないと思います。僕も端から信用してもらえると思っていません。ですが、この首を見て安心できる方が居ると思うのです。この首は皆さんで好きにして下さい…そして、僕は……逃げますっ!』
と、襖周辺のこんのすけと今剣さんを回収して出来るだけ全速力で走る。
う、後ろから凄い殺気を感じた…
今剣「ねこまた!だいじょうぶです!だれもおいかけてきていません」
少し走った所で、今剣さんが教えてくれる。
こんのすけ「やはり、首でも駄目でしたか…」
『前任は凄いことをやらかしたんですね…』
今剣「は、はい…ぜんにんは……その…」
『あっ、大丈夫です!嫌な事を思い出させたい訳では無いので!ですが…一つ教えて欲しい事があるんです』
今剣「はい!ぼくがしってることなら、おしえますよ?」
キラキラと目を光らせる今剣さん。
めちゃカワです…。
『ここの本丸に折れた刀剣は居ますか?』
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Taichan84283892(プロフ) - 今更読んだんですがジーザスのくだりに草生えました (2019年6月23日 21時) (レス) id: 4e1059832d (このIDを非表示/違反報告)
ミルキークイーン(プロフ) - 紅葉蝶さん» コメントありがとうございます!一気読み本当に感謝です…!!更新最近止まっていますが、精一杯頑張りますので、これからも宜しくお願いします! (2018年4月27日 1時) (レス) id: ed76086949 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉蝶 - 面白いので一気読みして来ました!更新楽しみにしてます! (2018年4月23日 19時) (レス) id: 9cb858c548 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキークイーン(プロフ) - 黒兎さん» コメントありがとうございます!更新頑張ります!これからも、宜しくお願いします*_ _) (2018年1月20日 17時) (レス) id: ed76086949 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - 更新頑張ってください。応援してます! (2018年1月20日 17時) (レス) id: 781d24f0a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルキークイーン | 作者ホームページ:
作成日時:2017年8月16日 13時