2話目 ページ4
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手に残った缶。パッケージは普通のものだが、何となく違和感がある。
キルア「おねーさん、それ飲まないの？」
白髪、銀髪とも言える男の子に指を刺されながら話しかけられる。
貴方「うん。何となく。」
キルア「まじ！！じゃあ俺貰ってもいい？」
貴方「これ？いいよ。貰い物で良ければ。」
キルア「やっぱりあいつから貰ったやつなんだ。飲まなくて正解だぜ。毒入ってるから。」
貴方「……！わかるの？」
キルア「んーわかるって言うか勘？」
勘って……。
ニコニコしながらそのジュースを私から受け取りごくごく飲む。
毒って分かりながら飲むのもすごい子だ。
キルア「あー、心配しなくていいよ。俺、毒効かないから。」
貴方「そうなんだ。」
キルア「俺、キルア！おねーさんは？」
貴方「私はA。」
キルア「なーんか雰囲気見覚えあるんだよなあ…。」
どこかであった事ある？と言いながら私の顔を凝視する。
貴方「フルネームはA=アリア。アリア家っていう家系に生まれたの。もう無いけど。」
キルア「は！？」
貴方「え？」
キルア「確か、俺の親父とじぃちゃんが全員殺したはずだ。確かにその時見せてもらった写真の男に似てるわ。」
貴方「てことはゾルディック家？」
キルア「そう〜。まさか生き残りいたとは。」
さっきまでとは違い、少しピリつく。
私にはそんな気はないが、いつでも戦闘出来ると空気感が言っていた。
そりゃそうだ、相手からしたら復讐で私がこの子に手を出してもおかしくない
貴方「……その件には感謝してるの。私、隠し子だから。」
キルア「隠し子？」
貴方「うん、父親とその不倫相手の子。忌み嫌われて地下牢でずっと育ってきた。ゾルディック家の人達が監視役含め全て殺してくれたから何とか地下から出れたの。」
キルア「………へぇ〜。」
警戒心は解けないが、殺意は少し消えた。
まあ、この試験後には関わらないだろうし、どうでもいい。
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作者名：日和 | 作成日時：2023年12月14日 15時
