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扉 ―緊張― ページ10

大きく、荘厳な扉。


いつもならば何の躊躇もなく開くことのできるその扉が、今はAの行く手を阻むように感じられる。

A「……」

Aは1度扉のノブに手をかけるも、すぐに離し、また手をかけを繰り返す。



迷うように視線をさ迷わせ、覚悟を決めたように手をかけるもまた降ろし、その繰り返しだ。



鏡夜「入らないのか。」

A「っえ、いや、なんか…変に緊張しちゃって」


痺れを切らしたのか、眉根に皺を寄せ呆れたように目を細めた鏡夜はほんの少しだけため息をつく。



その様子に小さく肩を揺らし、Aは気まずそうに視線をさまよわせる。

やはり今まで忘れていた、ということに申し訳なさを感じているのだろうか。


たった何ヶ月という短い間、しかし、その長さなど今となっては関係ないというのに。



Aは胸にそっと手を当て、深呼吸する。

入ったら、まず謝ろう。

みんなどんな顔するのかな。

怒らないかな。



嫌われないかな。


悶々と考えを巡らせ、ドアに手をかけるA。

鏡夜はそっとその手に自らの手を乗せた。

鏡夜「……貸せ」

A「え、でも」

鏡夜「貸せと言っている」


有無を言わせぬようなその言葉。

しかし、どこか優しさを含んだ様な声色はゆっくりとAの胸に染み込んでいく。

そして鏡夜はいつもと変わらぬ優美な足取りで扉の前に立つとまるで、いいんだな、と声をかけるように目を合わせた。



A「……」


Aは小さく頷き、それに応えた。



そして鏡夜の手によって、重々しい扉はゆっくりとその向こう側の世界を覗かせた。

数分前 ―クラッカー―→←緊張 −気持ち−


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名無し51934号(プロフ) - 最高すぎます、、、できたらまた、、鏡夜先輩のを(( (2020年9月23日 3時) (レス) id: ff1ca694a3 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても面白い素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m思わず1話から最後まで読んでしまいました!これからも素敵なお話をよろしくお願いします! (2019年11月1日 15時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
- おー、更新されてる!相変わらず面白いですね♪お帰りなさい!待ってました!更新頑張ってください! (2019年1月5日 14時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
ポテトサラダ(プロフ) - にゃおさん» にゃおさんコメントありがとうございます!前文にも記述させて頂きましたが、この作品は絶対に完結させてみせますので、応援よろしくお願いします!!(;;) (2018年12月26日 2時) (レス) id: 9cdb9084ee (このIDを非表示/違反報告)
にゃお(プロフ) - お話拝見させて頂きました!!とても面白くて続きが楽しみです! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 5d7f8ac497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ポテトサラダ | 作成日時:2015年5月17日 21時

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