検索窓
今日:3 hit、昨日:9 hit、合計:111,477 hit

ナイトパレード ─時間─ ページ17

A「環先輩、鏡夜先輩!早く行かないとパレード始まっちゃいますよ!」


ぱたぱたと軽い足取りでAが駆けてくる。
それに続くように常陸院兄弟、ハルヒも並んで歩いてくる。

環「あぁ、そうだな!Aはナイトパレードをものっっすごく楽しみにしてるんだもんなー」


愛おしそうに、まるで我が子を見るように。
目尻を下げ、口元に柔らかく笑みを浮かべる環。

A「はい!僕、こんなにキラキラしてて、楽しくて、最高に幸せです!」

それにつられるようにAもふわりと花がほころぶように笑う。

そんなやり取りを見るだけで周りのメンバーすらも思わず笑顔になってしまうのだ。
もしかしたらそれは2人の天性の才能なのかもしれない。

光馨「「こーら!最高って言葉は安易に使わないんだヨ!」」


光「こんなのまだまだ序の口!」

馨「Aにはもっと幸せなことがたーーくさんっ!待ってるんだからね?」

優しくたしなめるような言葉。しかしそれは何かを予感させるような、そんな空気も含んでいた。

A「たーーくさん、ですか?今よりもっと?」

光邦「そうだよぉ、今よりもっと、もーっとだよ!」

崇「…あぁ。今よりもっとだ」


それぞれが一様にAに言葉を掛けていく。
その度きらきらと、まるでイルミネーションが輝くかのようにAの瞳が明るく照らされていく。

A「…はいっ!最高はもっとあとに取っておきます!」


そんなやり取りを外から見つめるハルヒ。その横でハルヒの表情を伺っていた環が、彼らには届かないくらいの声量でひっそりと問いかける。

環「ハルヒは?今日…楽しかったか?」

ハルヒ「自分もパレードとかは何回かしか見たことないけど…確かに楽しいと思います。…このメンバーだから」

環「…そうか」




環は優しく、2、3度ハルヒの頭を撫でた。
くすぐったそうに首を竦めるハルヒを愛おしそうに見つめる。

それはまるで、愛おしい恋人を見つめるような甘い視線だった。




鏡夜「さて、お前ら。和んでいるのもいいが、そろそろ本当に間に合わなくなるぞ」

A「はっ!僕としたことが失念していました…!早く行きましょう!」


8人は幸せを踏みしめ、ナイトパレードへと駆け出した。



ふと上を見上げたのは誰だったか。






空には、夜を支配するような大きな月が浮かんでいた。

時間 ─メガネ─→←環 −鏡夜−


ラッキーアイテム

革ベルト


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (233 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
626人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し51934号(プロフ) - 最高すぎます、、、できたらまた、、鏡夜先輩のを(( (2020年9月23日 3時) (レス) id: ff1ca694a3 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても面白い素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m思わず1話から最後まで読んでしまいました!これからも素敵なお話をよろしくお願いします! (2019年11月1日 15時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
- おー、更新されてる!相変わらず面白いですね♪お帰りなさい!待ってました!更新頑張ってください! (2019年1月5日 14時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
ポテトサラダ(プロフ) - にゃおさん» にゃおさんコメントありがとうございます!前文にも記述させて頂きましたが、この作品は絶対に完結させてみせますので、応援よろしくお願いします!!(;;) (2018年12月26日 2時) (レス) id: 9cdb9084ee (このIDを非表示/違反報告)
にゃお(プロフ) - お話拝見させて頂きました!!とても面白くて続きが楽しみです! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 5d7f8ac497 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ポテトサラダ | 作成日時:2015年5月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。