ナイトパレード ─時間─ ページ17
A「環先輩、鏡夜先輩!早く行かないとパレード始まっちゃいますよ!」
ぱたぱたと軽い足取りでAが駆けてくる。
それに続くように常陸院兄弟、ハルヒも並んで歩いてくる。
環「あぁ、そうだな!Aはナイトパレードをものっっすごく楽しみにしてるんだもんなー」
愛おしそうに、まるで我が子を見るように。
目尻を下げ、口元に柔らかく笑みを浮かべる環。
A「はい!僕、こんなにキラキラしてて、楽しくて、最高に幸せです!」
それにつられるようにAもふわりと花がほころぶように笑う。
そんなやり取りを見るだけで周りのメンバーすらも思わず笑顔になってしまうのだ。
もしかしたらそれは2人の天性の才能なのかもしれない。
光馨「「こーら!最高って言葉は安易に使わないんだヨ!」」
光「こんなのまだまだ序の口!」
馨「Aにはもっと幸せなことがたーーくさんっ!待ってるんだからね?」
優しくたしなめるような言葉。しかしそれは何かを予感させるような、そんな空気も含んでいた。
A「たーーくさん、ですか?今よりもっと?」
光邦「そうだよぉ、今よりもっと、もーっとだよ!」
崇「…あぁ。今よりもっとだ」
それぞれが一様にAに言葉を掛けていく。
その度きらきらと、まるでイルミネーションが輝くかのようにAの瞳が明るく照らされていく。
A「…はいっ!最高はもっとあとに取っておきます!」
そんなやり取りを外から見つめるハルヒ。その横でハルヒの表情を伺っていた環が、彼らには届かないくらいの声量でひっそりと問いかける。
環「ハルヒは?今日…楽しかったか?」
ハルヒ「自分もパレードとかは何回かしか見たことないけど…確かに楽しいと思います。…このメンバーだから」
環「…そうか」
環は優しく、2、3度ハルヒの頭を撫でた。
くすぐったそうに首を竦めるハルヒを愛おしそうに見つめる。
それはまるで、愛おしい恋人を見つめるような甘い視線だった。
鏡夜「さて、お前ら。和んでいるのもいいが、そろそろ本当に間に合わなくなるぞ」
A「はっ!僕としたことが失念していました…!早く行きましょう!」
8人は幸せを踏みしめ、ナイトパレードへと駆け出した。
ふと上を見上げたのは誰だったか。
空には、夜を支配するような大きな月が浮かんでいた。
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名無し51934号(プロフ) - 最高すぎます、、、できたらまた、、鏡夜先輩のを(( (2020年9月23日 3時) (レス) id: ff1ca694a3 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても面白い素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m思わず1話から最後まで読んでしまいました!これからも素敵なお話をよろしくお願いします! (2019年11月1日 15時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
樹 - おー、更新されてる!相変わらず面白いですね♪お帰りなさい!待ってました!更新頑張ってください! (2019年1月5日 14時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
ポテトサラダ(プロフ) - にゃおさん» にゃおさんコメントありがとうございます!前文にも記述させて頂きましたが、この作品は絶対に完結させてみせますので、応援よろしくお願いします!!(;;) (2018年12月26日 2時) (レス) id: 9cdb9084ee (このIDを非表示/違反報告)
にゃお(プロフ) - お話拝見させて頂きました!!とても面白くて続きが楽しみです! (2018年10月23日 21時) (レス) id: 5d7f8ac497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポテトサラダ | 作成日時:2015年5月17日 21時