環 −鏡夜− ページ16
あっという間に時が過ぎ、太陽も沈み、完全に夜の帳が降りた。
しかし夢の国は未だ輝きを失うことなく、まるで本物の夢のようにきらきら、きらきらと輝いている。
光馨「「ハーールヒッ！そろそろナイトパレードの時間だネ！」」
ハルヒ「うん、そうだね。このまま順路通りに進んでいけば時間ぴったりで、しかもいい場所で見られそうだよ」
A「ほんと！？やったぁ、僕初めて見るなぁ…！楽しみ！」
きゃっきゃっうふふと騒ぎ立てる1年生を遠くから見ているのは、自称ハルヒとAの父(環)だった。
環「あぁ………うちの子はなんて可愛いんだ…！！あの双子は別として」
崇「環…そういうことを言うな」
光邦「そうだよぉたまちゃん！めっ！」
しおしおと萎む環を遠目から見て、鏡夜は小さくため息を吐きながらすっと眼鏡を直す。一見落ち着いているように見えるその仕草も、見る人から見れば落ち着かなさでそわそわしているのが丸わかりである。
環「なんだ鏡夜。今日はやけにそわそわしているんだな」
鏡夜「…誰のせいだ」
じろりと睨み、しかし環の目が笑ったままだと気づくとふっとその視線を緩める。
環「だから、昼にも大丈夫だって言っただろ？鏡夜たちなら大丈夫だって」
鏡夜「俺は…」
環「言い訳は結構！…ここまで来たら、あとはお前達次第だよ。俺には何も出来ないし、ここまでしかしてやれない。けどな、お前と、Aなら。大丈夫だ」
こういう時の環は、本当に、何を考えているのかわからない。
達観しているのか、どこか安心しているのか。
声の含みから判断しようにも何も答えが出ない。するりと、すり抜けるように雑踏に消えた言葉は、それでいて鏡夜の心にぐっと踏み込む。
鏡夜「……俺は、お前とこの部を作って良かった」
環「……知ってるよ」
鏡夜なりの素直さで感謝を伝えたものの、ふっと笑って返される。いつもなら殴っていたかもしれないが、今日ばかりは許してやろうと思った。
鏡夜「もしもの時は俺のこと、慰めてくれるんだろ？」
環「ふふん、ホスト部のキング、環くんにお任せあれ！！」
2人は顔を見合わせ小さく吹き出した。
願わくば、幸せの一途を辿りますように。
さぁ、約束の時間まであと＿＿＿＿＿＿
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革ベルト
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名無し51934号(プロフ) - 最高すぎます、、、できたらまた、、鏡夜先輩のを(( (2020年9月23日 3時) (
レス) id: ff1ca694a3 (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても面白い素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m思わず1話から最後まで読んでしまいました！これからも素敵なお話をよろしくお願いします！ (2019年11月1日 15時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
樹 - おー、更新されてる!相変わらず面白いですね♪お帰りなさい！待ってました！更新頑張ってください！ (2019年1月5日 14時) (レス) id: 7fba46ff84 (このIDを非表示/違反報告)
ポテトサラダ(プロフ) - にゃおさん» にゃおさんコメントありがとうございます！前文にも記述させて頂きましたが、この作品は絶対に完結させてみせますので、応援よろしくお願いします！！（；；） (2018年12月26日 2時) (レス) id: 9cdb9084ee (このIDを非表示/違反報告)
にゃお(プロフ) - お話拝見させて頂きました!!とても面白くて続きが楽しみです！ (2018年10月23日 21時) (レス) id: 5d7f8ac497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポテトサラダ | 作成日時：2015年5月17日 21時
