理想的な食卓で ページ3
リビングのソファに深く腰かけ、俺はため息をついた。
出会った頃の事を思い出すなんて、久方ぶりだ。
冷めきってしまったコーヒーを喉に流し込み、スマホを手に取る。
ディスプレイに表示される通知には、りょうからのメッセージがあった。
"てつや明日何しとる？"
連絡に返信することなく、俺はスマホを置いた。
今は少し、
少しだけ、放っておいてほしい。
そう思いながら俺はゆっくりと眠りについた。
てつや「…ん、」
目が覚めると、何となく体の痛みを感じた。
重たい瞼を擦りながら体を起こして、
ソファで寝てしまった事を悟る。
時計の針はもう昼過ぎを指している。
A「あ、起きたんだ」
てつや「おはよう」
A「おはよ、ご飯食べる？」
てつや「うん、」
昨日の喧嘩など忘れてしまったかのようにいつも通りのAに面食らう。
ダイニングテーブルに置いたPCに向かい、昨日上がった動画の再生数を確認する。
A「お味噌汁も飲む？」
てつや「あ、うん。」
再生数はぼちぼち、と言ったところか。
他のYouTuber達の動画や急上昇ランキングをチェックしつつ、運ばれてきた料理のいい匂いが俺を包み込んだ。
湯気がのぼる炊きたての白米に、暖かそうな味噌汁。
ふわふわの玉子焼きとほうれん草のお浸し、椎茸の肉詰め。
教科書に載りそうな"The・朝ごはん"が並ぶ食卓に、思わずヨダレを垂らしそうになってしまう。
Aは料理が上手い。
俺は完全に胃袋を掴まれてしまっている。
A「いただきます」
そう言って小さく手を合わせる彼女の表情を盗み見たけれど、
何を考えているのか読み取ることは出来なかった。
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チーズおかき(プロフ) - Mrs.ぱんぷきんさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました！年の差年下彼女ですね！挑戦してみたいと思います！ (2021年3月5日 16時) (
レス) id: 9e28345530 (このIDを非表示/違反報告)
Mrs.ぱんぷきん(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！最高すぎて…。チーズおかきさんのつくる作品は全部最高です！！！ぜひまた橙さんを、できれば歳の差年下彼女と絡ませてください！それ以外のメンバーのお話でも喜んで読ませていただきます！素敵な作品をありがとうございました！ (2021年3月5日 6時) (レス) id: 3c19ec381c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズおかき | 作成日時：2021年2月14日 10時
