燻る煙で愛を語らう【東海オンエア】 (ページ8)

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明日に迫るページ8

その夜、私達の活動の一環でもあるSNSを開くと、

"髪染めました！久しぶりの黒も悪くはないかと"

とてつやの文章が目に入った。

添えられた写真は私が車内で撮影したものだった。

トレードマークのオレンジヘアを捨ててまで協力してもらう必要性はあるのか。

てつやが何を思って"偽彼氏"に立候補したのかは分からないまま、

あっという間に時は流れていく。

虫眼鏡「いよいよ明日？」

てつや「そう！」

両親との対面は刻一刻と迫っている。

りょう「髪まで染めたもんね」

ネットに顔を出す以上、見た目も重要視される世界。

黒髪姿のてつやは視聴者にもメンバーにも反響を呼んだ。

としみつ「お前ちゃんとした服持っとんの？」

ソファに寝そべり、仰向けでスマホを見ていたとしみつが少し首を持ち上げてこちらを見る。

てつや「りょうに選んでもらった」

虫眼鏡「安心だね」

りょう「結構真剣に考えたからね」

りょうくんの協力にも、勿論感謝している。

りょう「手土産選んだ？」

てつや「あたぼうよ！」

ゆめまる「なんか…本気だね、すごいね」

どの仕事より、どのイベントより緊張している自分に驚く。

対してあっけらかんとするてつやを見て、思わずため息が出た。