燻る煙で愛を語らう【東海オンエア】 (ページ3)

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恋だの愛だのページ3

虫眼鏡「お疲れ様」

としみつ「ういー、お疲れ。」

撮影終わり、珍しい3人で外食へ。

賑わう店内に、香ばしい香り。

虫眼鏡「焼肉久しぶりかもしれんわ」

としみつ「俺も」

網に置かれた生肉に火が通っていく様子を見つめる私の顔を、

としみつが覗き込んだ。

としみつ「A化粧変えた？」

A「えっ？」

予想しなかった一言に驚く。

A「…変えたけど」

こういうことに気付くタイプだとは思えないとしみつが、

珍しく変化に鋭い。

としみつ「やっぱり」

虫眼鏡「すごいねとしみつ。僕、何のことかさっぱりなんだけど。」

A「リップ新しくしただけだけど…」

としみつの一言で、買いたてのリップが僅か1日で私のお気に入りと化した。

としみつ「男でもできた？」

思ってもないくせに、そんな質問をするとしみつを睨む。

A「できてれば良かったんだけどね」

虫眼鏡「どのくらいいないんだっけ？」

A「1年くらいかな、」

恋愛を欲することさえしなくなった。

独りでも生きていけることを確信したからなのか、

"いい"と思える男性がいないからなのかは分からない。

としみつ「すぐにでもできそうな気、するけどね」

A「そんなものいらない」

恋だの愛だの、くだらない。