燻る煙で愛を語らう【東海オンエア】 (ページ19)

今日:5 hit、昨日:25 hit、合計:61,510 hit

自分の存在ページ19

昼食を済ませた私達は用意されたハイエースに乗り込む。

目的地はテレビ局。

ここ最近はありがたいことにメディアへの露出も増えた。

番組への出演は勿論、遥々岡崎市内のスタジオまで取材に来ることもある。

自分の存在とは何なのか時々見失う。

芸能人でもなく、一般人でもない。

その狭間にいる私達には、"YouTuber"という不安定な肩書きしかない。

YouTube上ではなく、テレビの画面越しに私を見た人は何を思い何を感じるんだろう。

しばゆー「やべえ緊張してきたかもしれんわ。」

としみつ「大丈夫だって」

りょう「1時間くらいだっけ？収録。」

バディ「そうです」

目まぐるしい毎日の中で、私達を取り囲む環境は次々と変化を遂げていく。

りょう「A？大丈夫？」

A「え？」

りょう「緊張してるのかなって」

気遣うように私の顔を覗き込むりょうくんは、

何故かいつも移動車で隣に座ってくる。

A「大丈夫」

テレビ局に到着した私達は、まずSNS用に写真を撮る。

番組ポスターの前で記念撮影、楽屋の"東海オンエア様"と記された名書きの前で記念撮影。

番組自体を宣伝しないことには見てもらえない。

見てもらえないことには次に呼んでもらえない。

マネージャーさんがこちらに向けるスマホに向かって笑顔を見せる。

ゆめまる「あ～俺顔丸くない？？」

てつや「いや、いつものことやん。」