ゲルミュッド ページ17
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「わ、若、な、んでここに…?」
「そういうのは後だ。まずは、ホレ」
「わっ」
投げ渡されたのは直径十センチほどの丸い物体
透明感のある液体が魔素によって包まれている様だ
「
そう言い渡すと前方のオーク達に向き直る
(飲めって言われても…どう飲むんだ)
逡巡した後、思い切って口をつけ表面の魔素を操作してみると小さく飲み口が開き中身が流れ出る
それを含むと身体中の傷が癒えていくのが分かった
「フルポーションなんてドワーフ王国でも再現されてないのに…」
それに驚いていると突然、狼の遠吠えと共に竜巻が周囲に吹き荒れ雷までもが降り注いだ
一瞬にして周囲のオーク達はその命を落とす
若は誰かに連絡をとる素振りを見せるとその隙を突いた攻撃を避け、鎖が腕に巻きついても黒い炎でオークごと燃やし尽くす
じーちゃんは背後から振り下ろされたオノを抜いた仕込み刀で流し振り向きざまにオークを細切れにした
紫姉はその過剰なほどに大きな大太刀を振り下ろし、一直線状のオークを両断していた
オーク達はその圧倒的なまでの力に怯み動きが鈍り、どんどんその数を減らしていった
目の前で繰り広げられる戦闘に唖然としていると漸くオークロードまでたどり着いた
その時どこからか甲高い耳障りな音が響き一人の魔人が姿を現し、
「これは一体どういうことだ!?このゲルミュッド様の計画を台無しにしやがって!!」
そう喚き散らした
「このノロマが!貴様がさっさと魔王に進化しておればわざわざ上位魔人であるこの俺様が出向く必要などなかったのだ!!」
「魔王に進化…とはどういう事カ…?」
オークロードは反応が鈍く、『思惟者』の『解析鑑定』で観ると取り込んだ力に意識を侵食されているようだった
「チィ!本当に愚鈍なヤツよ…っ」
「ゲルミュッド様!我輩を助けに来てくださったのですか!?」
リザードマンの強い個体はこの魔人と知り合いらしくそう話しかけた
「…ガビルか。いいところに来た」
「____え?」
「
放たれた無数の魔力弾はガビル達へ向かっていくが上空から降り立った仮面をつけた人の小さな手に吸い込まれていった
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よもぎ(プロフ) - ツバメさん» 確かにその絡みは面白いことになりそうですね!いつか本編で書こうと思います!コメントありがとうございます!! (2021年12月1日 5時) (レス) id: f17afc0b50 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いです カランコエにディアブロを合わせた際の絡みはある意味慌てそうです ギーとディアブロは彼で遊ぶと思いますし 見たいです (2021年11月28日 22時) (レス) @page27 id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - シディアさん» ありがとうございます!亀よりもカタツムリよりも遅い更新ですが完結はさせるので気長にお待ちくださいッ!!! (2021年8月19日 9時) (レス) id: 351f18ba12 (このIDを非表示/違反報告)
シディア - とっても面白いです! 更新頑張って下さい!応援してます。 (2021年8月17日 2時) (レス) id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎ | 作成日時:2019年12月24日 13時