赤い人と私【レッド】 (ページ5)

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3日目ページ5

「あーどうしようどうしようこのままじゃ取材どころじゃない…ピカチュウー！」
「ピカァ…」

あれから死にものぐるいでシロガネヤマもといレッド君から逃げてきた
ベッドに座るピカチュウの視線が呆れたものとなっているのは気のせいだろうか
自宅でグルグルと纏まらない思考と闘っていると

プルルルル…

「！先輩から…？」

なんだろうかと思いながら電話に出る

「はい、Aです。どうかしましたか？」

『あぁ、取材の方はどうかなと思ってね。どう？順調？』

「………いえ、10まんボルトで追っ払られました」

『ははは、それは大変だったねー』

「笑い事じゃないですよ先輩！10まんボルトなんか当たったらひとたまりもないんですから！」

呑気な笑い声に怒りのボルテージが上がる

『ごめんごめん。…それで？』

「それで、とは？」

『このまま取材を諦めるかい？察するにどうするべきか悩んでたんだろう？』

「それは…そうですけど私が悩んでいたのは“これから”どうするかについてです。“取材”をどうするかは元々答えは一つだけです」

『…そっか。よかったよ、止めるなんて言わなくて。やる気があってよろしい！』

「ありがとうございます、先輩」

『じゃ、そういうことで頑張れよ』

「はい！」

ピッ

電話を切り一つ深呼吸する

「よしっピカチュウ！作戦練るよ！」

「ピッカ！」