家庭教師はアイドルで…… 【ブラザースコンフリクト】 (ページ15)

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嫌われ者……？ページ15

「朝日奈君、昼休みは暇なの？川崎さんとは昼休み一緒にいないんだよね？」

と、荒木陽菜ちゃんが朝日奈君に上目使いで聞いた。

「もし、良かったら一緒に昼ごはん食べない？」

荒木陽菜ちゃんからの、誘いを断る男子なんて私は見たことが無い。

なにせ、学校一カワイイと噂されている完璧な美少女なのだから。

だから朝日奈君も、この誘いを断ると言う事はしないだろう。

朝日奈君は少し考える素振りを見せた後、静かに口を開いた。

「ごめんね。今日は昼から撮影があって早めに学校早退するんだ。」

「そうなんだ。なら仕方ないね……。」

自分の誘いが断られるなんて思っていなかっであろう荒木陽菜ちゃんは俯いてしまった。

私は、内心ホッとしていた。

私と一緒にいるのが恥ずかしい、と感じたわけではないのか……、と。

荒木陽菜ちゃんが、俯いている間に朝日奈君は自分の席についていた。

私が横目でチラチラと、荒木陽菜ちゃんのことを見ていると……。

「何？朝日奈君は嫌われ者のアンタに同情しているから話しかけてあげてるだけなのよっ！」

と、悪役っぽいセリフを私にぶつけながら自分の席へと戻って行った。

そんな事、自分自身が一番自覚しているのにな……。