絶対王者の片割れは。3【HQ】

No.101 ページ8

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二セット目は烏野が取り、三セット目。

日向と影山の速攻が決まるようになり、烏野は順調に点を重ねていく。

青城のタイムアウトで、それぞれが作戦や攻撃について話し合っているその時。

「きゃー！及川さ〜〜〜ん！」
「やっときた〜！」

女子からの黄色い歓声が体育館に響いた。

ひらひらと手を振りながらこちらに歩いてくる男。

花巻「遅れてきて挙げ句のはて手振り返してんじゃねぇよ……」

松川「…やっと来た」

岩泉「………(ゴゴゴ…」

俺達の、主将でありセッターである、

及川が帰ってきた。


及川「やっほートビオちゃん、育ったね〜」

影山に手を振る。


田中「…誰ですかあの優男…僕とっても不愉快デス…」

影山「俺、サーブとブロックはあの人見て覚えました」

日向「影山の師匠ってことは、"大王様"…！」

烏野の反応はなかなかに個性が溢れている。

溝口「どうだった」

及川「バッチリです！」

入畑「はぁ〜、お前が条件出したのに顔向け出来んだろう」

及川「はは、すいません」

影山の方を見て笑った後アップに行った及川。


三セット目も烏野の攻撃が順調に決まっていき、烏野のマッチポイント。


ピーッ


A「……遅い」


不適な笑みを浮かべて、ピンチサーバーとして及川がコートに入ってきた。

ポンポン、と床にボールを打ち付けながら、烏野の眼鏡くんを指差す。


ボールを上に投げる…


ポゴォッー

月島「うっ！」

放たれたサーブは、眼鏡くんの腕を吹っ飛ばして2回の観覧席へ。

花巻「ナイサー！！」

松川「もいっぽん！」

次のサーブも、眼鏡くん狙い。


A「えっぐ…」

この状況、烏野は相当キツイはず

でも、それを分かってやってる及川も、

ほんと、イイ性格してる。


日向「オイ月島ぁ！

コートのこっち側にいる全員、もれなく味方なんだよ！！」

坊主くんの名言を日向が叫んだ。

烏野の士気が、一気に高まる。

配置を下げて、眼鏡くんを端に寄せ、澤村が多めに拾う位置につく。

及川は、それでも再び眼鏡くんへぴったりサーブを放つ。

山口「っまた…！」
菅原「けどコントロール重視の分、威力はさっきより弱い」

弱い、とはいってもそれは十分すぎる威力。

そんなボールを、ほぼ体当たりで眼鏡くんが上げるがこちらのチャンスボール。

金田一の速攻。
それに日向が反応しワンタッチを取る。

そしてそのまま反対方向に走り込み速攻を決め、

__ピピーーッ

2対1で、烏野は青城から勝利を収めた。


及川「へぇ……」


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