【刀剣乱舞】泰然自若にマイノリティ【ブラック本丸】 (ページ43)

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燃料切れ？ページ43

「はーい、次の人」

一人ずつ、丁寧に傷を癒していく。

でも、流石に疲れたかな、ちょっと眩暈がする。

まぁそれぐらいじゃ倒れないと思うけどね！

根性だけは人一倍あるし！

「……あ、最後はいちごさんだね。カモーン」

手招きすると、思いの外大人しく寄ってきてくれた。

「いち兄は太刀だから、ボク達よりも……」

大変だって言いたいんだろな。

「でも……いちごさんさえ終われば、」

長谷部も無事で、粟田口の皆も元気になる。

なら、やるっきゃないよね。

「…………仮にあたしが死んだって、誰も困らないしね」

「……貴女は、」

「さっ、早く終わらそっ」

いちごさんににっこり笑って見せて、手入れ道具を持つ。

どうか、何も言わないで。

「よぉし、終わりっ……」

息絶え絶えなのは情けないけど、取り敢えず終わった。

「さ、約束だよ。長谷部を自由にして」

そう言うと、薬研はふっと笑った。

「旦那なら、最初から無事だぜ」

そしてタイミングを合わせたかのように開かれる襖。

そこには、心底心配そうな長谷部の姿があった。

「主！」

……あぁそうか、短刀がここにいる時点で長谷部は大丈夫か。

「……なぁんだ、良かっ…………」

俄に視界はホワイトアウトする。

遠のく意識の中、

「主！！」

長谷部の悲鳴だけがやけに鮮明に聴こえた。