Aメロ ページ16
あれから私と貴くんはお友達になった。
芸能人の友達は初めてで、最初は戸惑ったけど
、今ではふつうに話したりしている。
もちろん病気のことは伏せている。
今日は楽器を買いに行こうと、いつもの場所に向かっていた。
ｸﾗｯ
「っ、！」
目眩が、
これも病気の症状の1種だと言われた
目をぎゅっと瞑って、ベンチに座りおさまるのを待つ。
？「あれ？Aちゃん？」
誰だろ
顔を上げると
「あ、貴くん」
増「なんか、大丈夫？」
「あ、うん全然大丈夫！」
空元気がすぎる
増「もしかして、この前言ってたお店に行く途中？」
「うん、まあ、」
増「まじ？じゃあさ、一緒に行かない？」
「うん」
私はまだ治まらないめまいを必死に殺しながら立った。
「ふぅー、」
増「疲れた？最近ちゃんと休めてる？」
「え、全然？」
増「顔色悪いし、」
「大丈夫だよ！」
増「ならいいけど、」
どうやら今日の私はダメらしい。
増「あー、聞いてよ！あのね、昨日俺撮影だったんだけど、そのスタッフさんがさ、」
「ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ……」
呼吸困難。
1番貴くんの前でなりたくなかったのに……！
増「ね？やばくない？だってさ、
コーラとコーヒーって、ね？」
貴くんは、気づいてないらしい。
この間に逃げられるかな？
「ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ……」
増「え、Aちゃん？」
無理だったらしい。私は道の端っこでしゃがみこんでしまった。
バレたくなかったのに
増「Aちゃん！聞こえる？A！」
「ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ……」
増「きゅ、救急車！！」
それからすぐに救急車が来て
私は病院に運ばれた。
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作者名：みき | 作成日時：2019年7月5日 21時
