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結局俺まで付き合わされる羽目になって
気が付けば翔太は潰れてカウンターに突っ伏してる。
そんな翔太を必死に叩き起すふっかを見て
顔を少し赤らめたさくらが手を叩いて笑っている。
Aとは違う笑い方。
Aはそんな大きい口を開けて笑わない。
Aはビールじゃなくてカクテルを飲む。
全部が正反対のさくらは
まだ知らない事の方が多いはずなのに気が楽だ。
「俺まじで帰る」
「おい！照！翔太連れてって！」
「は？やだよ。じゃ、金置いとくから。」
「じゃあ、私も帰ろっかなー。」
俺と同じようにカウンターにお金を置いてスツールから立つ、
「照、途中まで一緒に帰ろ。」
「おう」
俺たちは後ろで叫んでるふっかに笑いながら店を出た。
「あー楽しかった！」
まだ少し、夜は冷える。
さくらは両手を擦り合わせて笑っている。
「駅？電車？」
「あ、うん！電車！」
俺たちは駅へと向かう。
駅までは徒歩で行ける距離。
まだガヤガヤとうるさい周り、だけど俺たちは何も喋らずにドボドボと歩く。
別に気まずい訳ではない。
「あのね、照」
もう少しで駅が見えてくる当たりだったか。
さくらがどこか遠くを見ながら話し始めた。
「さっきの、好きな人。」
「あぁ、待ち受けの。」
「あの人に片思いしてんの。」
Aよりも背が高いさくら。
肩あたりにある横顔はまたあの顔だ。
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作者名：とぅーか
| 作成日時：2020年4月8日 9時
