たとえ罪に呑まれても (ページ30)

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「しかも連絡先も交換してんの」
「マジで？クソ羨ましいじゃん！！」
「中々の美人だったよ。照帰った後一人で少しのんでいったんだけどノリも良い子だった」
「だはー！！羨ましすぎるな！！」

何故か翔太とふっかが盛り上がってる。
俺はそんな二人を無視して酒を呑む。

「でもさー俺的には？
その子にしてみたらいいと思うんだけどなー」

ふっかは俺をちらりと見る。
分かってるよ。
翔太はまぁなーって同調して。

二人が言いたいのはこういうことだろ？

「Aはやめとけって事か」
「いや別にやめろって訳じゃねぇけどさ？」
「じゃねぇけど？」

「幸せにはなれねぇだろ。」

いつものふざけた感じじゃなくて少し真面目な顔のふっか。

「なんなの？照って今モテ期？」

酔っ払ってる翔太の言葉が話の空気を変えるのも何も変わってねぇ。

「嬉しくねぇモテ期だな。」

そう言い放った。

その後は翔太のよくわかんねぇ女の愚痴を適当に聴きながら酒を呑んだ。

「へぇめんどくせぇな」
「お前、ちゃんと聞いてる？俺の話！」
「あー聞いてる聞いてる」

俺はタバコに火をつける。
深く息を吸い込んで肺に入れる。

翔太がこの状態になったらめんどくせぇな。
俺は腕時計で時間を確認した。
そろそろ帰っかな。そう思った瞬間だった。

「照じゃーん」

そう言って俺の肩に腕を回してきた女が来たのは。

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