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誰にも邪魔できない。

私の進む道をこの人は邪魔できない。


強くいられるのは、みんながいるから。



みんながいる場所に帰りたい。





「後悔するぞ」

「勝手にそう思っていればいい。私はもう、ここには戻ってこない」


「あなたの野望に付き合っている暇はない」





この人が言ったことで、分からないことはたくさんある。



私の中に3つの術式が存在していること。


けど、私が使っているのは柚姫だけだ。


3つの術式に関して、五条先生は何も言っていない。

五条先生の目で、分からないなんてことはあるのか。




それに、私の記憶がないのは、私の術式のせいだ。

思い出すことができれば、術式のこともわかる。



思い出すことにリスクがないはずがない。


きっと自力で思い出すには、それなりの代償を背負うことになる。

その代償がわからないのなら、下手に動くこともできない。



ここに戻ったら、本当にスムーズに進むのかもしれない。


愛みたいな犠牲者を出さずに済むのかもしれない。




けど、もう……





「後戻りは出来ない」

「ここに戻って後悔する方が余っ程嫌だ」





もう、振り向かない。



扉を開ける。


いつもは好きな障子も、今は嫌いだ。

この人と同じ空間にいて触れるものは体が拒否している。




廊下にはさっきまでいた人たちはいない。


私がここを完全に拒絶してしまったからだろうか。

もう接待をする必要はないと思われたのか。




それでいい。


私は特別じゃないから。

特別な力を持っているのかもしれないけど、私自身は特別にはなれない。

なりたくない。



こんな家に戻ってくるように言われて気がついた。


今の生活で十分なのだ。

特別じゃなくたって、今のままでいいんだ。



靴を履いて玄関を出る。


外にも音はなかった。

呪霊が動いている音もない。



門が呪霊によって開けられる。


追手は来ていない。

私を引き止める気はないみたいだった。




これでいい。


この家に戻らなくてもいい。

私のことは私で決める。決めた。


私のことなんだから、術式は戻ってくる。


記憶も、必ず。




そう思っているはずなのに


こんなにも不安なのは、どうしてだろう。




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夢か、記憶か→←.



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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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kyon(プロフ) - r_inaaa6さん» コメントありがとうございます!そのようなお言葉をいただいて、とても嬉しいです!!ご期待に応えられるよう、これからも頑張りますので、ぜひ応援お願いいたします! (11月25日 0時) (レス) @page22 id: c6557ad466 (このIDを非表示/違反報告)
r_inaaa6(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます!今後も更新楽しみにしてます!頑張ってください^^ (11月23日 14時) (レス) @page20 id: ee744ba5ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kyon | 作成日時:2021年3月6日 23時

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