透明オルタナティブ弐【呪術廻戦】

高校生 ページ2

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「転校してきました。桔梗Aです」





新しい制服に身を包み、クラスメイトの前に立つ。


青色のネクタイが真っ白なシャツに鮮やかに映えている。



今日から表向きはこの高校の生徒。

裏では潜入捜査。


呪霊の実態を掴み、祓う。



それが、今回私に課せられた任務だった。





朝、高専のみんなに見送られこの高校へとやって来た。



帰る場所は高専であるが、万が一お家寄らせて〜なんて女子高生あるあるのために五条先生の家の鍵を借りた。


五条先生が個人で借りているマンション。



その鍵が右手に握られている鞄に入ってるだけでドキドキしてしまう私はきっと重症。





転校初日。


全クラスメイトの視線が集まる中、なんとか自己紹介を終えた私は先生に指定された席へと座る。

入学してそこまで時間が経っていないのに、転校してくるなんて、随分と珍しい人なのだろう。


視線が痛いくらいだ。



パンダくんに叩き込まれた挨拶だけど、やっぱり緊張してしまった。


緊張で震える体を抑え、周りの視線に耐える。




安心しろ。


私らしく居るんだ。そしたら大丈夫。



そして本来の目的は呪霊。


ここを卒業する訳じゃないんだ。




安心しろ、安心しろ。





自分に言い聞かせる。


何かあったら連絡して、って真希にも五条先生にも言われてるから。

きっと大丈夫、なんだろうけど……




やっぱり、周りからの視線が無理だ。


早く終わりたい、この潜入捜査。





先生が家庭の事情で、なんて私の紹介をしている中、仕事だと割り切って周りを観察する。



呪霊の気配は今のところなし。


クラスメイトにも呪いが見えたりする人はパッと見いなさそう。





「って事で、みんなも桔梗さんのこと気になるだろうから、質問タイムにしましょうか！」



「……え？」





今時、転校生来たら質問タイムするのか？



周りの生徒が待ってました！な雰囲気を出す。




待って。それは望んでいない。



いいです、そう断ろうとしたがもう遅い。


気付いたら私の机の周りには人が群がっていた。




プ、プライバシー！

人権侵害だっ！！




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