Butterfly I Loved 【黄緑】 (ページ24)

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焦がすページ24

「ちょっと亮ちゃん、飲み過ぎちゃう？」

「うっさい、マル」

「いや、でももうそれで何杯目なん？そろそろ止めた方がええんとちゃう？」

「せやでー、亮ー」

「何なん章ちゃんまで」

アイツが姿を消してから三日。町中を探しても、アハトの事務所内を探しても全く見つからない。

横山くんと俺が床に膝をつきながら、寝る間を惜しんで探し回ってるのを見て、マル、章ちゃん、村上くん、すばるくんまで手伝ってくれた。

黒いタイルの床にワインやシャンパンのボトルが乱立し、ライトに照らされてステンドグラスのように輝く。

手に持ったグラスの氷が溶け、カランと音を立てて琥珀色のウイスキーを薄める。

小さくなった氷を少し眺めてから、一口分しか残っていないそれを飲み干した。

飲み過ぎて味も分からなくなっているが、アルコールが体を駆け巡った事だけを強烈に感じた。腹の底が焼けるように熱くなり、マグマのようにふつふつと沸いてくる。

今まで飲んだもの全てが、復讐してくるかのように逆流してくる。一本の管だけが焼けるように熱い。

「ごめっ、章ちゃん、」

最後に残った力を振り絞って、口を押さえながらドアに向かって屈みながら走る。酒瓶を掻き分けて銀の取っ手を引き、右手にあった巨大なゴミ収集用のコンテナに顔を突っ込んだ。

喉の奥から熱い塊となって大量の液体が流れる。吐き尽くしたと思っても、まだ体に熱い違和感が残っていた為、中指を喉に差し込んで管を広げた。