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「別に、そんな大したことしてないし」
「ううん、本当にありがとう 。
ころんくんは私達の恋のキューピッドだね」
僕は今どんな表情をしているのだろう 。
いや、きっと酷い顔をしているに違いない
とてもじゃないが、こんな顔を見せられない 。
下を向いて必死に顔を隠す僕に彼女は近付いて手を取った
驚いて思い切り顔を上げれば、彼女はにこにこと笑っている
「っ...やめ、」
「あれ？ころんくん手怪我してるよ！待って、絆創膏ある
から持ってくるね」
「あ、」
きっと紙で切ったのであろう、いつの間にか出来ていた傷に
彼女は絆創膏を手際よく貼り付けてくれた 。
そんな女子らしいところにもどうしようもなく惹かれてしまう
...やっぱり好きだ、大好きだ
溜め込んできた想いが今更溢れて止まらない 。
100％失恋の恋は一体どうすれば諦められるというのだろう
告白の勇気も出ず惨めったらしく想いをひた隠す奴の恋は
一体どうすれば終わらせられる？
答えが見つからなくて涙が出そうになる
「ころんくん...？」
「...うん」
「大丈夫？」
「......うん」
それは長い長い沈黙だった
...いや、もしかしたらほんの一瞬だったかも知れない
「あのさ」
「どうしたの？」
「Aちゃんの初恋は莉犬くん？」
「そうだよ」
「そっか」
それならもう、良いかな 。
心がふ、と軽くなった気がした
「幸せになれよ」
「ちょっと何その結婚式みたいなテンション」
「いやいや、でもあんだけ苦労したんだから最終的には結婚
しなきゃ気が済まないわー」
「...沢山苦労させたことに関しては本当に申し訳ないです」
君と久しぶりに笑い合った
それだけで苦い苦い恋の思い出に少しだけ
幸せという感情が芽生えた気がした
「じゃ、僕そろそろ帰るわ」
「うん、ばいばい」
「彼氏と仲良くしろよー」
「分かってるって」
「あと」
「ん？」
「いつまで気付かないだよこの鈍感！！
ばーーーか！」
「は、はぁー？！」
最後に少しだけ意地悪をした
本人は鈍感なのできっと彼氏への想いのことだと思う筈 。
これで正真正銘、僕は誰にも知られることなく
この恋を終えたのだ
そしてこれから先もずっと
僕がこんなにも苦しく初恋の幕を閉じたことを
君が知ることはきっと一生ないだろう
いや、それで良いんだ
どうか君の初恋の記憶だけは一寸の汚れも
あってほしくないから
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続く (更新停止中)
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あまね - 困っていたら何時でもお答えしますよ！ネタがないとかありがちなのでね(´・ω・`)無理せず、小説づくりを楽しんでください。あ、勿論、苺王子様たちもね！！(*´ω｀*) (2022年1月20日 22時) (
レス) id: 85362d7a8a (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます...！！( ；∀；)他作品の更新は正直行き詰まっていて難しい部分もあるのですが、読者の方が待っていると思うとやる気が出てきました 。頑張ります！ (2022年1月16日 22時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
あまね - こんにちは、あまねです。月餅さんの作品の魅力に…かなり痺れてます(*´ω｀*)特に『マフィン -Satomi-』の不思議な感じが凄くよかった！！これからの作品投稿も、頑張ってください✨虎視眈々の方も…楽しみです(o・ω・o) (2022年1月15日 16時) (レス) id: 85362d7a8a (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - 莉亜＿ﾘｱ＿さん» 莉亜さん...！ありがとうございます(´；ω；`)更新がんばります！ (2021年7月12日 21時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
莉亜＿ﾘｱ＿(プロフ) - ヤバい…物語の一つ一つがとても丁寧に書かれていて、一つ読み終わるとまた次のをすぐに読みたくなっちゃう所、月餅さん流石です！！！ (2021年7月11日 20時) (レス) id: b3a580a807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月餅 | 作成日時：2021年6月5日 16時
