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僕にとって
"過剰なストレス" そして "激しい運動"
これらはまさに命取りだ
医者にも親にも何かある度
"ストレスと激しい運動は駄目"
そう、まるで呪文のように言われてきた
だから、外に出るときは絶対誰かと一緒じゃなきゃ
いけない
看護師か、親がついていないと出れない
まるで籠の中の鳥のようだと思った 。
___ピチチ
嗚呼 、噂をすれば、何とやら 。
本を読む手を止め横を向くと、側の窓の縁に可愛らしい
小鳥が留まっていて 。
僕は起き上がってその小鳥に近付いた 。
最近よく来る小鳥だった
正確に言えば、恐らくセキセイインコという鳥だと思う
白と淡い水色の姿が特徴的なその鳥は、きっとこの病院
の誰かのペットだと思うのだが...
よく抜け出してきては、何故か僕の所に来るようなの
である 。
「また来たんですか?飼い主さんのところ、
早く帰った方が良いですよ」
なんて言いつつ、僕も満更ではない
人指し指で優しくその毛並みを撫でれば、
その小鳥は愛らしくそのくりくりの目を細めた
「...やっぱり君、インコなのに喋らないですね」
この種類のインコは喋ると聞いたことがある 。
でもこの子が喋ってるのは聞いたことがなく、以前好奇心
で一度喋らせてみようと色々言ってみたものの全く反応し
なかった 。
喋るのが苦手なのだろうか?
__ピチ、ピチチ
「ん?」
__ピチチチ
指に乗せたり撫でたりしていれば、小鳥が突然鳴き出した
バサ、とその綺麗な翼を広げ室内を飛び、
僕の後ろへ飛んでいく
「ちょ、室内で飛び回っちゃ駄目ですよ!」
ベッドから出て慌てて後ろを振り返った時
目で追いかけ、やがて留まったその小鳥は
いつの間にか開いていた病室の扉に手を掛けている少女
の腕でピチリと鳴く 。
___目を奪われた
「もう、ソラ、こんなところに居たんだね、探したよ 。」
困ったように小鳥に笑いかける女の子
何故だか言葉が出なくて
僕はただ静かにそれを見つめる
緩くカールした睫毛
縁取られたその中で輝く瞳が...
___あ 。
ばちり
引き合う磁石みたいに自然と目が合う
茫然とする僕に彼女は微笑んだ
頭の中がぐるぐる
口から零れるのは間抜けな声ばかり
ぞわりと体全身が震え上がる
「この部屋の方ですか...?」
君 と 出 会 っ た
それは
人生最大の過ち
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水森千紗 - 月餅さん» こちらこそです〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!続き!頑張ってください!!! (2021年9月26日 7時) (レス) id: 1f7aa92db8 (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - 水森千紗さん» いえいえ(*´-`) これからも本作品をよろしくお願いします (( (_ _*) (2021年9月25日 23時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
水森千紗 - 夜遅くになってしまって申し訳ないです・・・。でも、これからも見ていかせてください!!!! (2021年9月24日 21時) (レス) id: 1f7aa92db8 (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - 水森千紗さん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです(*´∇`*) (2021年9月24日 18時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
水森千紗 - 初コメ失礼します。すごく心に刺さる作品で、素敵だと思います!!続き楽しみです!! (2021年9月23日 21時) (レス) @page5 id: 1f7aa92db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月餅 | 作成日時:2021年9月15日 19時