26.嘘重ねの心理戦 ページ30
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「...あれ、ころちゃん?」
目を丸くし予想外だ、とでも言うような表情をする
萌黄くん 。
ころんくんはすかさず私を萌黄くんから引き離すと
今まで見たことがないほど顔をしかめて不機嫌そうに
睨み付けた
「ふざけんなよ、何してくれちゃってんの...?」
「そんなこと言われても...ころちゃんは別に
関係なくないですか?口出ししないでください」
「っ、でも!Aがっ、Aが嫌がってた
ように見えた!助けるのは、心配するのは当然
だろ!」
そんな言葉を聞いて黄色の彼は面倒臭そうに溜め息
を吐く
「嫌がってる?A先輩が?」
彼は一瞬緩んだころんくんの手を見逃さず
この瞬間を狙ってたかの様にすかさず私の腕を引き、
後ろから包み込むように抱き締めた
私は慌ててその腕を退けようと彼の腕に力を入れるけど
強すぎて全く動く気配がない
こんなに細いのに、どこからそんな力が出てくるの 。
ぐっ、と精一杯入れていた力を諦めて緩める
こうなったら、噛みつくぐらいしかできることがないか
そう思い口を開きかけたとき
「っ、返せ」
「あは、返せだなんて、まるで自分のものみたいに
言いますね」
「でも、お前のものでもないだろ」
「...あぁ、ころちゃん知らないんですか?」
"僕達、付き合ってるんですけど"
「は、?」
「...!?」
彼から発せられた一言に驚きを隠せず思わず
上を向いてしまった
彼は意味ありげに微笑むと、顎を掴み触れるだけの
キスをする
「..、ひっ」
自然に、流れるようにされたその行動
私は震えが止まらなかった
萌黄くんは、私が噛もうとしてたのを悟って黙らせる、
そして噛ませないように顎を掴みキスをして
それと同時に、ころんくんを黙らせることも狙って
した行動なんだ
「ねぇ、先輩っ?」
萌黄くんは私の耳元に顔を近付けた
「____一回しか言わないのでよく聞いてください」
ぞわりと肌が粟立つのを感じ、気持ちがわるくて
思わずぴたりと動きを止めた
凄く嫌な予感がする...
「...待っ、」
彼の口を塞ごうとしたけれど、
その手は震えが止まらなくて
いとも簡単にがしりと掴まれた
彼が耳元で小さく呟く
"
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月餅(プロフ) - カレカノさん» ありがとうございます...!!( ;∀;) (2021年9月23日 14時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
カレカノ - 更新、待ってます!この小説好きです! (2021年9月22日 17時) (レス) @page37 id: cdb95f15bb (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - momoさん» ありがとうございます!亀更新ですが何卒...!(´;ω;`) (2021年9月15日 11時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
momo - とっても面白くて好きです! (2021年9月14日 18時) (レス) id: db4549755e (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - ひかるさん» ありがとうございます(*´∇`*) (2021年8月27日 21時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月餅 | 作成日時:2020年9月26日 19時