13.桃 ページ16
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「....さ、さとみ先、輩？あの、これは違います！違うんです...！」
...？
今、さとみ先輩って...？
もしかして...桃瀬、さとみ先輩？
"さとみ先輩"と呼ばれた桃色の彼はす、と私の近くに来ると優しく私の頭を撫でた
私はぼんやりとした視界の中彼を見る
...なんて、綺麗な桃色 。
暖かくて、可愛い桃色 。
でも、この人の桃色は何処かかっこいい 。
とても甘いけれど、嫌に甘ったるくはなくて、
まるで真っ赤に熟した苺のような爽やかな声
ころんくんより、男らしいしっかりとした腕
安心する、柔らかな香り
彼がこちらを見て微笑んだ
私は驚いて息を呑む
とても、綺麗で大人っぽい、甘めの顔立ち
魅惑的で、タンザナイトのような綺麗な瞳
細やかで、一本一本が動く度ふわりと揺れる、少し癖毛の桃色の髪 。
きれい 。
桃色って、こんなに綺麗な色だったっけ 。
そう、心から思った
間違いなく、今まで見た中で一番綺麗な桃色を持ってるひと 。
ころんくんの青色が空よりも海よりも綺麗だとしたら、
この人の桃色はどんなに綺麗な宝石よりも、どんなに熟した桃よりも、どんなに綺麗な恋した乙女の頬よりも
魅惑的に美しく感じるの
彼は綺麗な笑顔を女子生徒達に向けた
「へぇ？じゃあなんでその子はボロボロになってるの？」
「それ、は...や、わ、わたしは違う...悪くない......っ」
「...聞いてんの？俺はなんでその子がボロボロになってんのか聞いてるだけなんだけど？」
「ひっ...ご、ごめんなさい！私が、やりました...あの..でもっさとみ先輩お願いです、ころんくんにだけは...っ、ころんくんにだけはこのこと言わないで下さい...っ」
「...どうしようかな？」
ポロポロと涙を流し倒れこみ、何度も謝る女子生徒達 。
桃色の髪のさとみ先輩と呼ばれた人は笑ってその女子生徒達の元へ近寄ると何かぼそぼそと言っていたが、私は強く頭を打ったせいでもう限界だった 。
「......こ、ろんく...」
来るはずもない青色の彼の名を小さく呟き
私は ふ、と意識を手離した 。
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月餅(プロフ) - カレカノさん» ありがとうございます...！！( ；∀；) (2021年9月23日 14時) (
レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
カレカノ - 更新、待ってます！この小説好きです！ (2021年9月22日 17時) (レス) @page37 id: cdb95f15bb (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - momoさん» ありがとうございます！亀更新ですが何卒...！(´；ω；`) (2021年9月15日 11時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
momo - とっても面白くて好きです！ (2021年9月14日 18時) (レス) id: db4549755e (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - ひかるさん» ありがとうございます(*´∇｀*) (2021年8月27日 21時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月餅 | 作成日時：2020年9月26日 19時
