探偵の相棒は黒猫少女【名探偵コナン】

story 36　帰り道での問い ページ44

あ「今日は色々とありがとうございました。」



　1時間程聞き込みを終え、今は玄関前。お時間をくださった奥さんにお礼をしている。



奥「いいのよ、主人の為とあと‥‥‥自分の為だもの。」



　ﾌﾌｯと少し悲しそうに笑っていた。その表情に胸が締め付けられるような気がした。



あ「あ、あの‥‥‥すみま＿＿＿＿」



　つらいことを思い出させてしまった謝罪をしようとしたが、口に奥さんの人差し指が当たり、遮られてしまった。



奥「謝らないで、私は大丈夫よ。それより
‥‥‥‥‥









　









　 ‥‥‥犯人、絶対に捕まえてね‥‥‥







　奥さんのその言葉は、心にとても重くのし掛かってきた。犯人を捕まえて、そう言ったということは私達の推理を信じているということ。
　もし、違っていたら‥‥‥その思いを踏みにじり、奥さんに更なる苦しみを与えてしまう。



あ「‥‥‥‥はい」



　考えた末に口から出せたのはこれだけ。 そして静かにその場を後にした。









　


　あんな、つらそうな顔にさせるならなにも聞かない方がよかったのだろうか、変な期待を持たせない方がよかったんじゃないか、いい情報を聞けたはずなのに、そんな後悔しか私には残っていない。



　ねぇ、私はどうしたらいい？







　私は間違ってないの？



　



　ねぇ、教えてよ‥‥‥‥‥







あ「‥‥‥‥‥新一」







　今、この場にいない相棒の名はむなしく、夕焼け空に消えていった＿＿＿＿＿＿＿＿

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