探偵の相棒は黒猫少女【名探偵コナン】

story 30　事件内容 ページ38

　数時間前＿＿それはお昼休みのこと＿＿



　蘭達とお弁当を食べ終わって教室に戻ると自分の席でスマホを見て眉間にシワを寄せながら何か考えている新一がいた。







あ「そんなに眉間にシワ寄せてたら、目が悪くなるよ。」



新「ん？ああ、Aか・・・」



　声かけてやっと私に気づいた。何にそんなに考えこんでんだコイツは。



あ「何見てんの？」



新「新聞記事、ここ最近に起こった殺人事件知ってるか？」



あ「あー米花町と杯戸町で起こった事件でしょ。ニュースでやってた‥‥‥」



新「ああ、二件とも頭部強打による撲殺死。しかも被害者のどちらも財布を盗られていることから、警察は強盗殺人として捜査してるみてーだけど‥‥‥‥なーんか引っ掛かるんだよなー」



あ「どこが？普通に金目当ての犯行なんじゃないの？」



新「俺も最初はそうだと思ってたんだけどよ、手口なんかを聞いてるとどーも違和感を感じるんだよ。」



　ふーん、と適当な返しをしながら改めて犯行手口の記事を読んでみた。



　違和感‥‥ねぇ‥‥私は新一ほど勘はよくないしなー。あ、でも‥‥‥‥‥



あ「わざわざ致命傷になるまで殴ってんだね、この犯人。」



新「えっ？」



あ「ほらここ、〔被害者の頭部には数ヶ所の打撲傷があり＿＿＿〕って。これって被害者が死んじゃうまで殴り続けたってことでしょ？」



あ「ただの金目当ての犯行なら別に殺すまでしなくても盗ることはできなくないじゃん？なのに最初から確実に殺しにかかっている。まるで‥‥‥‥









　 ＿＿殺すことの方が本来の目的＿＿







　‥‥‥‥‥‥みたいな？私はそう感じた。」



　ま、あてになんないけど、そういい終えて新一を見ればあーら不思議、目を見開いて固まっちゃってるよ‥‥‥



あ「おーい、探偵君？大丈夫？」



新「‥‥‥‥‥だ」



あ「え？なに？」



新「それだ！！」



　机をﾊﾞﾝｯと叩いて勢いよく立ち上がった新一に私はビクッと驚いてイスから落ちそうになった。



新「サンキュー、A！おかげで違和感の正体が分かったぜ！
　そうだ、オメー今日部活は？」



　話の内容がガラリと変わって頭が混乱している。なんなんの、さっきから‥‥‥



あ「今日はオフだから休みだけど‥‥‥」



新「よしっ、じゃ、放課後杯戸町に行くから空けとけよ！」


　あ、今日部活休むこと言ってくるな、そう言って風のように教室を去って行った。


あ「‥‥はぁ!?」

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