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あの日は特に何もなかった。

風磨くんに連れ出されて 最初はめちゃくちゃビクビクしてたけど、悪い人じゃないって気づいてからは 話も楽しかったし、美味しい洋食屋さんがあるからってご馳走してくれた。



よかった。

聡に続いて 大学に入ってから2人目の男の子の友達。






聡「A!!」






教室で 次の授業を待っていたときだった。


バタバタと廊下から走って ばん!と私の目の前で机を叩くのは聡



「わ、びっくりした…」



聡「びっくりしたじゃないよ!昨日!」


「昨日…?あ、風磨くん?」


聡「風磨くん……!?もうくん付け!?」



「だって昨日そう呼ぼうってなったの。」


聡「何にもされなかった!?無傷!?」




何をそんなに焦っているのか。


別になんともなかったのに。



「聡が心配してるようなことは一個もなかったよ。ただご飯食べてお喋りしただけ」



聡「そうなの……?」




私の隣が空いていたから そこに座り筆箱やルーズリーフを取り出す聡




聡「ほんとにそれだけ…?」



「そうだけど…?ていうか、優しそうな人だったよ?」



聡「それだけならいいけど…」



「何か言いたげだね。」



聡「…いや、!なんでもない!」




「……?」





絶対 何か言いたげな聡だけど、誤魔化されてしまった。








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作者名:ゆう | 作成日時:2022年1月3日 23時

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