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なんでこうなったのか。
今日初めて会った男の人と2人きり。
あのあと午後は授業がなかったから 2人になりたい、と菊池さんに言われ どういうつもりなのか、めちゃくちゃ怪しかったけど 着いてきてしまった。
聡も ほんとに行くの…?って不安そうな顔してたけど…
でもなんか、大丈夫。ってどこから湧き出てるのか分からない謎の自信。
風磨「急に連れ出したりしてごめん…。」
「いえ…、」
学校から最寄り駅まで 2人きり黙ったまんまだったけど 最初に静寂を破ったのは菊池さんの方だった。
風磨「Aちゃんって、この大学の子なんだよね…?」
「…うん、
菊池くんも…?」
風磨「うん。多分Aちゃんと同じ学部。
あと風磨でいいよ。さん付けとかくすぐったいから」
菊池くんが ふわっと笑った目が何かと重なった。
「じゃあ…風磨くんで…」
今日会ったばかりの人を呼び捨てにするのは気が引けたから。
風磨「……うん、よろしくね。Aちゃん」
もしかして、いい人なのかな。
最初はめちゃくちゃ怖い人なのかと思ってたけど こんな優しい笑顔をする人に悪い人なんていないよね。
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年1月3日 23時