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風磨「話したいことって何?」
すると、風磨くんはさっきコンビニで買ってきたおにぎりやお菓子やお弁当をローテーブルの上に置き始めた。
聡「Aのことで…」
風磨「Aちゃん…?」
聡「Aとはどういう関係で…?」
ぐしゃっと、お菓子の袋を開けた。
そしてまた、おにぎりを開けて一口食べる。
また一つ別のお菓子の袋を開けて かきこむように口に入れた。
風磨「…友達。」
聡「Aのこと知ってたの?」
風磨「んー、少しだけ。」
あっという間におにぎりをひとつ完食したら 次はお弁当を開けて食べ始めた。
そんなにお腹空いてたのかな、
聡「僕、昔はどこから流れてきたのかも分からない噂で、人を判断しちゃうこともあったけど…。
もうしないって決めたんです」
風磨「俺が変人って噂?
俺も耳がおかしくなるくらい聞いたからもういいよ。」
寂しそうにそう言った。
本人も知ってたんだ……。
でもどうして、そんな寂しそうな、悲しそうな顔 するの……?
風磨「…分からない…。自分が、」
聡「……」
風磨「止められないんだ……、
自分が自分じゃなくなる…
今だって…気が済むまで食べたらあとは吐くだけ…。
逃げるなら今のうちだよ…」
聡「逃げないよ。」
風磨「聞いたんだろ……。
俺が過去に付き合ってた女にDVしてたって…」
聡「でも今は何もしてないじゃん。」
風磨「…ふは、…お前って変わったヤツだな。」
聡「風磨くんほどは」
風磨「え?笑」
聡「でも、僕は今風磨くんのこと怖くないよ!」
風磨「そんなふうに接してくれんとお前とAちゃんくらいだわ。」
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作者名:ゆう | 作成日時:2022年1月3日 23時