君の叫びが。 ページ7
黄色side
飲み会にて、俺は海里さんとサシを誘った
海里さんとは経営部の中では一番関わりがある
最初に挨拶に来た時に初めて会い、
先日東京を案内してもらった
会社内でも立場上、一緒に会議に出たりしている
でも、連絡先は教えてくれない
何かずっと固いんだよなぁ
「海里さん、少し乾杯しよ」
『あ、はい…乾杯』
お酒飲まないって言うてたけど大丈夫かな？
俺も今日は少ししか飲まない予定だし…
『っ…ﾋｯ…店長、もう一杯』
って、え!? 飲むの速すぎん？
てか、酒弱いんだな…
顔真っ赤っか
「海里さん、飲まない予定じゃ……」
『ﾝｱﾞ…あぁ、そーだねー』
ダメだこりゃ
顔を赤くしながら海里さんが口を開いた
『ずっと好きな人がいたの……っ
2014年くらい?春に出会ってｯｱ… かっこいいｯ人…
でも、何年か前にいなくなっちゃってさｯ』
恋バナ? 飲むとめっちゃ話すんだな…
色々海里さんのこと分かるかも
「どんな人だったん?」
『あのねぇ、声が凄く好きでｴｯ…
頭が良くてなぁ…でも機械に弱くて…
可愛くてェー 最高の担当だったのよｫ…
でもなぁ、突然いなくなっちゃってさｯ…ｩｩ』
涙混じりに海里さんは、語ってくれた
固そうに見えてちゃんと恋愛とかしてたんだな…
ー ｶﾞﾀｯ
急に海里さんが立ち上がった
「え？どしたん？」
声をかけると…
『めっちゃ泣きまくったのに、
何で上司として会うんだよっ!!』
「え、何っ?」
俺の方を向いて怒鳴ってくる
段々と近寄ってきて、胸ぐらを掴まれた
「え、え、あの、海里さん!?」
『中間淳太ｧｧｧ!! 何でサラリーマンしてんだよ！
キラキラの笑顔で歌って踊ってろよ!!
急に解散しやがってよ、こちとらファンはどんだけ…
どんだけｯ…
7人が大好きだったのか…
ジャニーズWESTが大好きなのか…』
そう言って海里さんは、そのまま倒れた
「海里さん? って、寝てるだけか…」
大きな荷物を抱えて、その日は自宅に帰った
頭の片隅にいた、あいつらのことを思い出しながら
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作者名：ﾋｶﾙ｡ | 作成日時：2021年3月14日 23時
