思いが高まって。 ページ21
黄色side
会社のロビーに神ちゃんと来た
照史と会った時もここやったな…
「久しぶりやな、神ちゃん
まさか会うとはなぁ」
神山「あぁ、そんやなぁ 元気そうでなによりやわ」
今の神ちゃんはアイドルの神ちゃんじゃない
神ちゃんも変わってしまったな
「神ちゃんは、ファッションの仕事とか芸術系の仕事とかしとるんやろ？
ええなぁ 好きなこと仕事にできるって…」
俺は何がしたいのかわからなくて、とりあえず就職した
芸能界残るっていう選択肢もあったんやけど…
解散したのにメンバーの大半が芸能界おるっておかしいやろ？
神山「俺は全部台無しにされたよ……」
「神ちゃん…」
聞いたことの無い声だった
低くてドスの効いた、神ちゃんっぽくない声
神山「俺はデビューメンバーに最初は選ばれんくて、
みんなで7人でデビューしたいって必死で頼み込んで
俺はデビューできて、これで生きていくって決めたのに
なのに、解散って…
なぁ、どうしてくれんの？」
「待ってや、神ちゃんやって賛成したやんか
あの時言ってくれれば…!!もしかしたら…」
神山「あの時点で解散以外の選択肢あったんか…
あの空気であの表情で… アイドル続けられたんか…
俺の人生で遊ぶなよ…」
|
− じゃあな
″待って″ 神ちゃんの背中を追いかける勇気は
俺の中には無かった
ただ神ちゃんの背中を眺めて立ち尽くすだけだった
そうだよな… 俺も勝手だよな
解散したのに、また再結成しようなんて…
「俺、何してんやろ……」
目を覚まさなきゃいけないのは俺の方かもしれない
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
中間淳太ごめん照史… 俺無理かも
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作者名：ﾋｶﾙ｡ | 作成日時：2021年3月14日 23時
