橙色の相方。 ページ12
黄色side
ー ただいま電話に出ることができません… −
平日の昼間なら出ないか…
会社の休憩時間、俺は照史に電話をかけた
海里さんにこの前話聞いてもらって、
早速行動に移そうかなって思って
でも皆に何て言われるか何て思われるか…
考えたら弱気になってしまう
自分から決めたことなのに未練タラタラで…
− ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ♪
俺の手にある携帯が震えた
画面には ″桐山照史″の文字
− ﾋﾟｯ
「もしもし、照史…? 」
桐山「何や、久しぶりやなぁ〜 淳太くん
どうしたん? なんかあった…?」
久しぶりに聞いた照史の声はあの頃と変わらずで
少し安心した
「なぁ、久しぶりに会わへん？ どっか空いてる?」
桐山「そうやなぁ… 明日は、撮影……
あ、明後日も入ってんなぁ………
んー ちょっと待ってな…」
ペラペラと電話の向こうから音がする
スケジュール帳か… 懐かしいな
今では平日が仕事で土日が休みってわかってるから
使うことはもう無くなった
桐山「あっ…! 今夜か木曜が空いてんで 」
「そ、そうか… じゃあ木曜の午後でええか？
仕事切り上げて行くわ 待ち合わせはどうする？」
桐山「ええよ、会社迎え行くよ 5時ぐらいやろ？」
「あぁ、すまんなぁ んじゃよろしくな」
桐山「ほな、またな〜」
ー ﾌﾟﾂ
もう俺らは別々なんやな…
あの時の俺らは焦りすぎてたんや
落ち着くという選択肢が無くて、
メンバーのことも考えられんくて
ジャニーズとしての在り方が失われていた
話し合いの時に″解散″何て出さなければ…
完璧な大人だと思っていた俺らはまだ未完成だった
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作者名：ﾋｶﾙ｡ | 作成日時：2021年3月14日 23時
