ラッパーのお手伝いさんはＤK【ヒプマイ】 (ページ10)

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「はぁ？ヨコハマ行く？？」

翌朝、二郎に今週末の予定を言った。
バスブロとMAD TRIGGER CREW(以下マットリ)は仲が悪いのは知っている。
けど、二郎にだけは言っておきたかった。

「うん。父さんがヨコハマ好きだって言ってた。俺、なんか父さんのこと忘れそうなんだ。だからー」

「別に止めねぇよ。お前はブクロに住んでるだけで、ラップバトルに固執される必要ねえだろ。」

二郎はそう言うと、まぁ、ぜってえ俺は行かねえけどな。と笑った。

二郎…

「…おまえ、固執なんて言葉知ってたんだな。」

ちなみに俺は小説で出てきたから知ってるけどな。

「うっせ！……なあ、A」

いつもみたいにギャンギャン言ってくるかと思ったら、思ったより落ち着いた声色で

「気をつけろよ。なんかあったらすぐ電話しろ。」

まっすぐ俺を見て言った。

「ありがとう、二郎。」

本当にいい友達をもったよね。

．

さて。もう今日は金曜日
(もともと何曜日だったんだって話)

俺のプランはこうだ。

土曜、8時の電車のどれかに乗ってヨコハマに向かう。
調べてみたら結構時間かかるみたいで驚いた。

ぶらぶら中華街やらみなとみらいやら、色々見て海に向かう。
海水浴までは行かないけど、海辺を歩いたり、写真を撮って帰ってくる。

我ながら最高だと思う。

ベッドに転がって天井を見上げる
今週はディビジョン巡りみたいな感じがする…

まだシンジュクは行ってないけど。

「マットリに会えたらいいな～」

ヨコハマが好きってことは、父さんはマットリのファンだったのかな。
いや俺も好きだけど。

てゆかもしマットリに会ったら、俺マジで運強すぎだよ。それこそ本当に死ぬやつ～。

「明日は早起き。よし、寝よ」

電気を消して

明日に期待して

おやすみ