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「ふむ、それでいらしたんですか。」

シブヤの書店にダッシュして、幻太郎さんのファンとして列に並んで。

本を何冊買ってももらえるサインは一冊だけになってるみたいだから、俺は彼女の分の本にサインをもらう。


「はい。あ、名前〇〇って書いてあげてください!」

彼女の喜んだ顔が浮かんで、緊張しないで話せている。
幻太郎さんは、サラサラとサインを書いている。


「はい、これでいいですか?」

「ありがとうございます!」


そう言って本を受け取ると、幻太郎さんは、

「A、あなたの分の本も貸してください。特別ですよ?」

そう言って俺の本にもサインをくれた。


「あっ、え?でも、一冊だけじゃ…。」

「とくべつ、です。前は帝統の名前を書いたでしょう?」

本当に、なんでこんなに優しいの…
まじで本当に幻太郎さんといるといっつも泣いてる気がする…。



「ふふっ、Aは泣き虫だな。小生のサイン会が終わったらどっか喫茶店に行きましょう。」

「え、」


「はーい、次の方、先生、お願いします〜」

そう言われて俺と幻太郎さんは離された。





待っててって、いつまでだ…?






「お待たせしました。行きましょうか。」

サイン会が終わったのはそれから三十分後だった。
みんな嬉しそうに帰るのをみながら、俺はずっと緊張していた。


「げ、幻太郎さん…、スキャンダルとか、大丈夫ですか…?」

イケメン小説家でイケメンラッパーな幻太郎さんはやっぱりシブヤでも知名度は高いだろうし…


「麻呂は平気ですよ。気にしないで、麻呂に付き合ってくれんかね?」

おじいちゃんみたいな声。
かわいい…


「はい、喜んで!」





「写真を撮る理由は、お父さんの夢を叶えるためなんですね。素敵な夢です。」

とか、

「あなた、顔が綺麗なので学校ではさぞモテるんでしょう?」

とか、

憧れの人とそんな話ができたのが嬉しくて。


「む、そろそろ時間ですね…。駅まで送ります。」

幻太郎さんのその一言まで俺は何を話していたかわからなかった。

みんな本当一回経験してみて。
憧れの、しかも大好きな人とお茶するんだよ?
やばいでしょ?


「A」

「…っはい!」


「その少女にも、いつか会えることを楽しみにしてると伝えてください。」

「はい!」


そのあと、一歩近づいて

「今日はありがとうございました。また、会いましょう。」

そう言って幻太郎さんは俺の額に、チュって、
軽い、キスをした。

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ちゃんく(プロフ) - すらいみーる@元もちづきさん» わ〜!嬉しいですありがとうござます!続編がんばります(^^) (2018年10月18日 7時) (レス) id: dbc9699b6c (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんく(プロフ) - かなめさん» ありがとうござます!続編ですね!頑張ります(^^) (2018年10月18日 7時) (レス) id: dbc9699b6c (このIDを非表示/違反報告)
すらいみーる@元もちづき(プロフ) - まだまだ読みたいので私も続編希望です!!! (2018年10月15日 23時) (レス) id: 3b52443fef (このIDを非表示/違反報告)
かなめ(プロフ) - 続編希望です!!! (2018年10月15日 19時) (レス) id: 1c0cf9ebd2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんく(プロフ) - 松の葉さん» お褒めの言葉めちゃくちゃ嬉しいです( ; ; )受け主やっぱいいですよね!更新頑張ります!これからもよろしくおねがいします!(^^) (2018年9月30日 22時) (レス) id: dbc9699b6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃんく | 作成日時:2018年8月21日 7時

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