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「Aちゃんってわかりやすいのね。
私、今日仕事見つけてきたの。家も知り合いが格安で借りれるところ紹介してくれたから明日には彰の家を出ていくつもり。
これで、私と彰はもうおしまいよ。なんのわだかまりもなく、本当に終わり。」
『…本当は、やり直したかったんじゃないんですか?』
「私が?まさか笑
あんな状況で知ってる人に会えたことでつい縋っちゃっただけ。冷静になった今は彼ともう一度なんて思わないよ」
嘘をついている気がした。
証拠は無いけど、私の中の勘がそう言っている。
ユキさんと別れてすぐに彰さんから連絡が来た。
今日、話がしたいと。私は二つ返事で答えた。
呼ばれたのは彰さんの事務所。現在寝泊まりしているところらしい。
「この前は、送っていけなくてごめんね」
『大丈夫です…。もう、駅だったし。』
「……彼女は、僕の…」
『ユキさんから直接聞きました。今の状況もわかっています。』
「そっか…。ごめん」
『なんで、謝るんですか?
私には、何も関係ないのに』
「そう、だよね」
どうしてだろう。
イライラしてしまう。
彰さんへの口調も強くなっていく。
あんなに、会いたかったはずなのに。
彰さんを見るとユキさんの顔が思い浮かぶ。
私が、2人を邪魔してるんじゃないか。
本当は2人とも一緒になりたいんじゃないか。
私に遠慮して2人とも離れる決断をしたんじゃないか。
謝るのは、私…?
『…ごめ、んなさい。私もう…彰さん…いや、石田さんには頼らないことにします。』
「Aちゃん…?」
『私のことは、気にしないでください。
元から、1人ですから』
もう、他人を困らせるようなことはしたくない。
やっぱり私は1人が似合っているんだ。
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真菓子 - 続き楽しみに待ってますね☺️ご自身のペースで大丈夫ですから! (3月31日 21時) (レス) id: 396bdc0ede (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 続き楽しみにしてます!! (3月16日 23時) (レス) @page32 id: 8bc829161e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suisho | 作成日時:2024年2月9日 3時