彼に好きって言ってみた[暗殺教室] (ページ47)

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two＿1度きりの恋の話ページ47

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side of Karma

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『カル、マくん？』

Aはビックリした顔で俺を見詰める。

てか、Aが遅刻？

珍しい、なんかあったのかな。

『今日から学校？』

「そ、めんどくさいよねー。にしても、Aが遅刻って珍しいね？」

『実は、寝坊しちゃって』

恥ずかしそうに言って、顔を伏せる。

うわー、これはかわいい。

伏し目がちになって、睫毛が長いのがよく分かって、ちょっと目のやり場に困る。

『わ、笑わないでよ！』

「あはは、ごめんごめん」

かわいいAな目を奪われそうになって、でも見詰めてたら変だから、なんとか目線を進行方向に向ける。

「俺、あそこでやってけるかな」

Aのいない教室。

それは必然的に、友達らしい人もいない教室。

喧嘩っ早いし、人付き合いも得意じゃない。

皆、なんとなく俺を避けて通っていく。

そんななかで、唯一俺に話しかけてくれた人。

俺が唯一、本当に心を許せた人。

そんなAがいない教室で、俺はちゃんとやってけるのかな。

そんな不安が、ついつい口をついて出た。

『カルマくんなら大丈夫だよ』

俺の言葉をどう解釈したのか。

あんたがいなくて、俺が大丈夫なはずないのに。

「ほんとにそう思う？」

確認するみたいに、Aにそう聞いてみた。

『思う！……きっと本校舎より、いいところなんじゃないのかなぁ』

「え？」

『するのも、辛いでしょ』

あー、なるほど。

E組に対する差別のことだったわけね。

そーいえば、俺はE組に落ちたのにA気にせず俺と話してる。

こんなとこ本校舎の奴らに見られたら、Aが何されるか分からない。

Aのためにも、距離をおくべきなのかな。

『あ、着いたね』

着かなきゃいいのに、って俺の気持ちは、その一言で音をたてて崩れてった。

『じゃあ、またね』

また、っていつ？

ほんとにその “また” はある？

気に入らない、その言葉。

「また、っていつ？」

Aの手を掴んで、そう聞いてしまった。

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