彼に好きって言ってみた[暗殺教室] (ページ46)

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two＿忘れられない恋のお話ページ46

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side of you

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『カル、マくん？』

「あーAだ、久しぶりー」

こんな幸せなことって、一生のうちに何回あるか分からない。

本当に、これから先こんなにいいことが起きるかどうかってくらい、私は喜んだ。

でもそれが顔に出ないように、きゅっ、と頬の筋肉を引き締めた。

『久しぶり、今日から学校？』

「そ、めんどくさいよねー。にしても、Aが遅刻って珍しいね？」

『実は、寝坊しちゃって』

恥ずかしくなって顔をちょっと背ける。

カルマくんは声を出して笑ってた。

『わ、笑わないでよ！』

「あはは、ごめんごめん」

なんて、悪びれもせず謝るふりをする。

『カルマくん停学明けから遅刻でいいの？』

「怒られるかもね」

何気ない会話。

漠然と過ぎていく時間。

不規則に高鳴る鼓動。

動悸と共に、痛む胸。

どれも、愛おしくさえ思えてしまって。

自分が自分じゃ、ないみたい。

行き先はおなじなんだから、と思って、二人一緒に歩き出す。

「俺、あそこでやってけるかな」

カルマくんに似合わない弱々しい声。

不安になって、彼の表情を盗み見てみた。

表情もなんだか弱々しくて、まるでカルマくんじゃないみたい。

『カルマくんなら大丈夫だよ』

カルマくんの不安や、心細さみたいなものを少しでも取り除いてあげたくて、優しく微笑んだ。

「ほんとにそう思う？」

『思う！……きっと本校舎より、いいところなんじゃないのかなぁ』

「え？」

本校舎のE組差別。

それを受けるのは確かに苦しいかもしれない。

でもそれをしている本校舎の生徒たちも、自分の行動とちゃんと向き合って思い返せば、きっと恥ずかしくなる。

それくらい酷いことを、してるんだから。

『するのも、辛いでしょ』

この気持ちをうまく伝えられる言葉が見つからなくて、結局簡素な言葉で終わってしまう。

「まぁね」

でも私のその一言から、カルマくんはなんとか意味を汲み取ってくれた。

『あ、着いたね』

着かなきゃ良かったのに。

そうしたら、ずっとカルマくんといられたのに。

『じゃあ、またね』

そう言って手を振ると、その手をカルマくんに捕まれた。

「また、っていつ？」

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