世界一の三兄妹 (ページ5)

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Youside

『やばいやばいやばい新学期から遅刻だよー！』
そうです。私は寝坊してめちゃくちゃピンチです。

『ちょ、廉にいアイロン貸してよ！時間ないんだって！』
廉「俺もや！寝坊したお前が悪いんやろ！？邪魔すんなって！」

むかついた私は廉にいの髪の毛を思いっきりぐっちゃぐちゃにしてやった。
廉「はぁ！？お前ほんまふざけんな！！ちょ、もー！！どうしてくれんねん！！」

廉にいからアイロンを奪うことを諦めた私はポニーテールで髪を結んで、優にいが焼いといてくれた食パンをかじりながら慌てて家を出た。

何とか乗ることが出来た電車は朝ということもあり、満員電車だった。2駅すぎたところでなんかおしりに違和感を感じた。ちらっと後ろを見たらおじさんがニヤニヤしながら私のおしりを触っていた。恐怖でどうしようも出来ずに固まっていたら、
?「おい、おっさん何してんの？？」
っていう声と同時に気持ち悪い違和感が無くなった。
声の先を追うと、サラサラの茶髪の男の子がさっきまで私のお尻を触っていたおじさんの手を掴んでいた。
「い、いや、別に私は何も、！」
?「何もしてなかったらこの子なんで泣いてんだよ」
え？と思って頬を触ってみたら濡れてた。私泣いてたんだ。あまりの恐怖で自分が泣いてることも気づかなかった。

次に着いた駅でその男の子は、おじさんの手を掴んで降りていった。

『…お礼言えなかった。』
いつか会えた時絶対言わなきゃ！！！
そういえば、あの男の子同じ制服だった気がするようなしないような。

そんなこと考えてるうちに学校の最寄り駅についていて私は慌てて降りた。

翠「A～！また同じクラス！やったね！」
『ほんと！？やったー！』
この子は私の唯一の親友の翠(すい)

教室について座席を確認するとどうやら初日から席はくじ引きで決めるようで、私と翠も教卓にあるくじをひいて指定された席に座る。私はラッキーなことに窓側の1番後ろの席。学校に着いたのがギリギリだったこともあって、席についてすぐ朝のHRが始まった。