クリエイト:ノーマル (ページ8)

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落ち着いた樹は別室で待機ということになった。慎太郎は怒りすぎたって反省していたけど、一番の原因じゃない気がするし、、

さっきの樹の「できない」が頭にこびりついて仕方ない。
何ができない？何に脅えてる？それが分からなくて、隣の部屋にノックをした。

「どう？調子は」
「ん。ごめんさっきは、取り乱して。」
「どしたの？最近様子おかしいよ、樹」

黙り込んだ樹は自分のズボン紐を弄ったり、部屋をぐるぐる回ったりしだした。そして「俺わかんない…」って小さく呟いた。

「何が？」
「最近自分がおかしいんだ
遅刻減ってたのに、YouTubeの企画作るの楽しかったのに、…全部楽しく無いんだ」
「…」
「そんな自分が嫌になって、イライラする…
なんか収録前のドキドキが止まんないんだ、目眩がして、息が苦しくなる。このまま死ぬんじゃないかって、目の前が暗くなって汗が止まんなくなる…オールナイトだって。本当に俺でいいのかな、俺じゃなくてもっと面白いジェシーとか、話が上手い高地とか…、」
「…樹、やめな、」
「おれができると思ってた仕事の全部誰にだってできる…何が俺に出来るのか分かんねぇ、、」
「じゅり！」
「なぁ、ほくとぉ、、おれSixTONESやめたい、もうむりだよがんばれない、毎日苦しいよ…、、、」
「大丈夫、樹大丈夫だよ。」

泣き止んだ涙はまた出てきた。俺も一緒になって泣いた

あの後樹は病院に行って「適応障害」と名付けられた。遅刻も体調不良も全部病気のせいだった

ずっと樹は1人で苦しんでた。それに気づけなかった俺は、、なんてナイーブになりかけたけど、今は樹を全力で支えるしかない

いつかまた6人でパフォーマンスできる日がくるときまで。