クリエイト:ノーマル (ページ4)

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家に帰っても尚ザーザー降り続いてる雨は全く止むつもりは無さそうだ。
強くなっていく雨足は俺の不安をより掻き立てる。
数ヶ月前、ボロボロになって帰ってきた時があった、雨で濡れたアスファルトで車椅子の車輪が滑ったらしい…
俺は影で擦りむいた兄が1人で手当しているのを見てるだけだった。
それから雨の日は気をつけているのか外に出るのを控えていた気がする…多分。

スマホを掴んで時刻を確認すると20時前になっていた。
兄からの連絡は一切ない…そりゃそうなんだけど。
務めている会社はここから俺が歩いて徒歩15分のところ。流石に勤務地くらいは知っている
仕事が遅くなるという日はいつも21:15位についているから21時くらいに終わるのだろうか。雨足がさっきより強くなっている。窓もガタガタと震えていて、外の電線は風でユラユラと揺れている。

手元のスマホが光る。
確認すると樹からだった。

『もしもし？お前の兄ちゃんまだ帰ってきてないの？』
『…まだ』
『じゃあ、早く連絡しろよ』
『…だって』
『こんな雨の中兄ちゃん1人で帰らせんの？
きちぃーお前笑』

なににビビってんのか知らないけどとりあえず早く迎えに行ってあげなよ、と樹は俺の返事を聞く前に電話をぶち切った。

悔しいけど、、少し悔しいけど、
樹の電話を聞いた瞬間迎えに行かないとなんて2本の傘を手に取って兄の会社へ向かった。