クリエイト:ノーマル (ページ3)

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vol.2 桃黒ページ3

非リアル
兄弟
車椅子
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元々干渉し合う兄弟ではなかった。
お互い全てを知ってる訳ではなくて少しぎこちない関係、だったと思う。

それは兄が事故に合い車椅子生活になった今もそうだ

なんだか、今更ベタベタくっつくのも小っ恥ずかしくて。

まあ、それは俺が勝手に作ってる壁のせいなんだけれど。

「そうだ、今日帰ってくるの兄ちゃん遅くなっちゃうからさ、先ご飯食べててね」
「あ、うん」

会社員の兄、高校生の俺。
基本的には生活リズムがあっているけど、こうやってたまにぼっち飯、なんてことは少なくない。

戸締りちゃんとして学校行ってね、なんて何歳だと思っているんだ。

外はジメジメしている。天気予報では夕方から強い雨が降るなんて言っていたっけな。あれ、兄ちゃん傘持っていったのかな。

こういう時直ぐに連絡を取れる距離感の兄弟がちょっぴり羨ましくなる…

少し雨が降り始めた5限目。部活無くなるんじゃね？と喜ぶ部活生に反して、兄は帰れるのかと心配が強くなっていく俺。

「…ほくとー？今の俺の話聞いてた？」
「え？本当、何も聞いてなかった。
ごめん樹もっかい」
「だからさ、、もう笑お前今兄ちゃんの事しか考えてないだろ？」
「…は？」
「そんなに気になるなら連絡しろよ」

樹は簡単に言うけど、うちの拗れた兄弟はそう容易くはない。なんせ俺が壁を作ってしまってる以上、今日一緒に帰ろうか？なんて言えるはずがなかった