keep going (ページ10)

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10 高地side ページ10

大我の副作用は時間場所問わずやってくるようだ
今日は俺と慎太郎

慎「そんでさぁ、北斗がさぁ、部屋でてったの、したらさぁ…」

京「高地が、同じタイミングで入ってきて二人で尻もちついてたんでしょ？笑
それ何回も聞いたよ笑」

慎「うっそ、ぜってぇいってねぇ！」

京「昨日言ってたよ笑」

言った言ってないの無駄な言い合い

慎「高地、俺言ってないよね？」

「言ってたよ笑しかも、入ってきた瞬間」

慎「嘘だ～～～！？」

「しかもうるせぇよ、病院だからここ笑」

慎「そうだったそうだった」

大我はと言うと、さっきから反応がない

見てみると、肩を震わせながら口元を手で抑えてる大我

「大我！吐きそう？慎太郎！洗面器取って！」

奪うように大我に取られた洗面器。
波打つ背中は痛々しい。
少量しかご飯も食べてなかったらしく、出てくるのは胃液ばっかり。

げえげえ吐いたあと、大我はしんどいと一言
俺らに聞こえるか聞こえないかくらいの大きさで呟いた。
数週間前までの元気な姿の大我はもうない。
人間はこうも変わってしまうものなのか、と悲しい気持ちになってしまう

最近の大我は、食べては吐き。
吐き疲れて寝て、寝てる間にまた吐き気が襲ってきて、嘔吐する。
一日にずっとこのループだ。
それに加えて38度以上の熱もたまに出る。

眉間に皺を寄せ、目を瞑りながら、慎太郎の手を握りながらずっと耐える大我は本当に苦しそう。
出来るなら変わってやりたい。

「しんどいね、頑張ろう」

そんな単純な言葉しかかけられない。
大我の苦しさは俺らはわかってあげられない、
かけれる言葉は頑張れしかない。既に頑張ってる大我になんて声をかければいいのかわからない。