Xメンバー (ページ9)

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"YG"

それぞれが思っていることをぶつぶつと囁いている間に、YGと大きく表示される。

その見慣れた文字は、それだけでも圧倒的の存在感がある。

案の定皆驚くわけで、うわぁという声があちらこちらから聞こえる。

「Kプラスに変わるだろ」

「フェイント？」

「騙されないぞ」

皆が前シーズンであったフェイントだと思い込む。

きっと、そうでもしないと勝てる気がしないから。

もちろんYGは実力がある。

多分、IKONさんとかみたいな人なんだろうな。

なんて言うか、カッコイイみたいな。

いつの間にか人影が現れて、皆が口を抑える。

『本当にYGなんだ…
あ、ミダムくんってYG宝石箱出たんでしょ？』

今現在1位の席に座ってるのはミダムくんで、YG宝石箱に出ていたって情報を見た気がする。

ﾐﾀﾞﾑ「うん、出たけどあの時は周りに馴染めなくて辞退したんだけど今回は絶対に諦めないようにしようと思って。」

確かに、人見知りやコミュ障にはサバイバルはキツいと思うけどそれを越えてでもアイドルになりたいって思えるのってすごくかっこいいと思う。

「そういうの、かっこいいと思う!!
私は応援するよ!
2人とも頑張ろうね!!笑」

ミダムくんは大人しそうな雰囲気で、YGという字が表示されてから少し震えてる気がしたけど、気を紛らわせようとして拳を出す。

「ほら、うぇーい笑」

絶対にノらないでしょ、と思いつつも手を前に突き出すとコツンとぶつかる拳。

ﾐﾀﾞﾑ「がんｯばろうね」

「うん！！」

なんだかミダムくんの一言がすごく嬉しかった。