S I N O A ページ10
2年A組。私のクラスの扉を開ける。
いつも通りサッカーしか頭にないバカと、自撮りしか頭にないバカしかいない。
私は金色の方の瞳___左目を前髪で隠し、教室の中へ足を踏み入れる
私が10日経ったら1日だけ学校に行く事は知れ渡っているし、話し掛けられても無視することも知れ渡っている。
私の側に近づくバカはいない。
全ていつも通り___その考えが甘かったのだろうか。
今日は転校生が来るらしい。
……最悪だ。
面倒な予感しかしない。
まぁ、関わらなければ大丈夫だろう。
友達なんて、仲間なんていらないし。
別に辛くも悲しくもない。
つまらないだけ。
転校生だって、このクラスの現状を知れば幻滅するだろう。
知らない奴が入ってきた。
件の転校生だろうか。
クラスのチャラ男1(一々名前を覚える価値もない)が早速ナンパしに行く。
呆れられたようだ。
つづいて教師A(こちらも勿論名前なんて覚えてない)が転校生に話し掛ける。
席を教えたのだろうか?
こちらを指差している。
……まさか…… 隣の席か?
…………やめてくれ。
頼む、やめてくれ。
私の日常に新展開なんていらないんだ。
神なんて信じないが、今だけ信じるぞ。
やめてくれ。面倒だ。
そんな私の脳内会議?も虚しく、結局転校生1(名前?知らん)は私の隣の席になった。
ついてない。恨むぞ、神。
「名前...なんていうの?」
......は?コイツ今、私に話しかけたのか?
バカか?どーみてもぼっちの私に話しかけるだと?
見た目で人を決めるタイプか。うん、嫌いだな。
とりあえず無視しよう。
いつまで経っても無視し続ければ、さすがに諦めるか、バカ共が止めるだろうしな。
思惑通り、バカ共が止めた。
自撮りの神?あぁ、面倒くさい。
こんなやつなんか、自撮り1で充分だ。
横の私服は自撮り2だな。
転校生1と自撮り2が揉める。
自撮り2が転校生1を殴る。
そのまま自撮り2が学校をエスケイプ。
ドロドロの学園ドラマみたいになってきたな。
自撮り1が転校生1を止めるも、転校生1は振り払って自撮り2を追う、か。
なかなか面白くなってきたじゃないか!
私は立ち上がると、教室を出る。
授業なんぞより面白いものが見れそうだしな。
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作者名:SHINE・RYEHL x他1人 | 作者ホームページ:http
作成日時:2017年5月22日 20時