�� 【現在とカコ】 ページ19
��.珠音side
母親に殴られてから1週間後の今日、無事に退院することが出来た。
...記憶は戻ってないけどね。
今日はバリバリ平日だから、家には誰もいない！
...って思ったけど、玄関に入る前からなんだか騒がしい...。
このバカデカい声は玲央奈だ。
...玲央奈。お前の声は東京都中に響き渡ってるぞ。
とりあえず鍵を開けて中に入る。
もちろん靴は二足置いてあった。
一足はキレイに揃えてある。
...もう一足は左右逆向きでぐちゃぐちゃになっている。
...ったく、人の家に入る時に靴を揃えるとか基本中の基本だぞ、玲央奈。
私はマナーが悪い奴が嫌いだ。
(私もそこまでマナー良くないが...)
玲央奈の靴の中にゴキブリでも入れといてやろうかと思ったが、よくよく靴の中を見ると、アリさんが1匹トコトコ歩いていた。
アリさんはそのままにしておいて、リビングへ行く。
玲央奈「あ！珠音！！遅いよー。」
『...勝手に人の家にあがるなゴルァ(怒)』
玲央奈「まあまあ、怒らずにね？...家の鍵開いてたし。...珠音は記憶が戻ってないからよくわかんないと思うけど、引き続き復讐計画立てるから！」
熾哀「そんな事言っても分かるわけないだろ。」
『...ってか2人、学校は？？』
玲央奈「あ、学校ねー...あのー...俗に言う"仮病"ってやつよ！！」
熾哀「私は仮病じゃない。一緒にすんな。」
いや...仮病にしろ何にしろ2人の温度差激しすぎないか？...まあ、今に始まった話じゃないけど。
玲央奈「あっ！そーそー！ちょっと珠音に来てもらいたい場所があるの！」
そう言った玲央奈は私の手首をガッチリ掴んで、玄関まで連れていかれた。
玲央奈「珠音、熾哀！！靴履いて！ほら早く！！」
そう言って玲央奈も自分の靴をはこうとする。
玲央奈「ヴァァァァァァァァァァァアア！！」
突然、玲央奈が悲鳴を上げた。
腰を抜かした玲央奈の視線の先には、靴の中で大量にうごめいている、アリ。
...私が見た時は1匹しかいなかったぞ？
恐るべき、玲央奈の靴の力。
玲央奈「アリ！とってよ！！ねえってば！！」
熾哀「珠音は私が連れていくから。アリの処理、頑張ってー。」
未だ、腰を抜かしたまま立ち上がれていない玲央奈は放っておいて、とりあえず熾哀についていく。
20分ほど歩かされて、着いたのは駅だった。
熾哀「...今から新幹線で大阪に行く。」
『は？』
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作者名：SHINE・RYEHL x他1人 | 作者ホームページ：http
作成日時：2017年5月22日 20時
