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YAMADA side
朝から腹痛が酷い俺を支えながら助けてくれたAには久々に感謝。
A｢あっ！貴郁〜｣
洲崎を呼ぶAの声が聞こえて顔を上げると電柱の前でスマホを触ってる洲崎がおった。
洲崎｢あっA！ごめんな ありがとう｣
A｢全然ええねんて！健人、微熱まで下がってんけど腹痛が酷くて、時々背中さすったって｣
洲崎｢あ〜分かった、ほな健人行こか｣
山田『うん……』
A『じゃあ頑張って!!』
洲崎｢うん、トロもな｣
Aとは別れて洲崎に支えてもらいながらNGKに向かう。
洲崎｢健人ぉ〜大丈夫か？｣
山田『うん……まあ』
洲崎｢今日はギター背負わん方がええな｣
俺がギター使わんネタ……バースデーソング、都道府県の歌、通訳とか？
｢ラニーノーズさんそろそろです！｣
洲崎｢はい〜｣
洲崎に支えられながら舞台裏まで行く。
洲崎｢大丈夫、大丈夫。｣
一緒に座って背中をさすり続けてくれる洲崎。
｢｢ありがとうございました〜｣｣
俺らの一個前の出番のコンビの終わりの合図とともに立ち上がる。
洲崎｢よしっ行こか｣
山田｢うん｣
出囃子のbunnyが流れて舞台に上がる。
｢『どうもーー！』｣
山田『どうも、ラニーノーズです』
｢『お願いします〜』｣
やっぱり漫才中にも腹痛が酷かった。
それを察したのか漫才中でもバレへんように洲崎は俺の背中をさすってくれてた。
｢『ありがとうございました〜』｣
何とか漫才を終えて舞台袖に退く。
洲崎｢大丈夫やったか？｣
山田『うん、ありがとう』
携帯を開くとAからLINEが入っていた。
A"漫才大丈夫やった？"
山田"うん、洲崎のおかげで何とか"
A"まだ健人の家に帰っとくわ"
山田"ありがとう"
洲崎｢それでもAはすごいなぁ｣
山田『なにが？』
洲崎｢仕事できすぎる子やで｣
まあ確かに。気遣いもできて世話も焼いてくれる。お嫁さんのお手本みたいな奴や。
洲崎｢健人、Aをお嫁にしてもええんとちゃうか？笑｣
山田『あいつとはただの幼なじみや笑』
洲崎｢ええ〜もったいない｣
急に何を言い出すんやと思ったけどまあそう思われてもおかしない。
洲崎｢健人はAのこと好きじゃないん？｣
山田『好きやで？』
洲崎｢それは友達としてやろ？女性として｣
山田『考えたことないなぁ』
Aは良すぎる幼なじみとしか思ったことは無い。良すぎるねんあいつは。
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作者名：かんな | 作成日時：2020年3月22日 18時
