ささやかな日常。 (ページ15)

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重岡さん(4) ページ15

Aside

バイトから帰ってきてそのまま直行お風呂に入りに行った。
今日はお客さんも多くて疲れたなぁ。

お風呂から上がって身体を拭いていたら、男二人の声とバタバタと音が聞こえてきた。
声の感じからトモとしげくんや。
ってか、これ、結構やばいんちゃうか…と思い、急いでタオルを巻いた。

今は一旦髪の毛をタオルで乾かして。
二人がリビング行って、洗面所付近の状況が落ち着いたら着替えようと思っていたら。

いきなりバタッと扉が開き、その音に驚いた私は開けた本人と目が会った。
びっくりして声が出なかった。

しげくんだった。

その瞬間、大声で謝罪の言葉と共に扉を閉めたしげくん。

悪気は無いのは分かっているが、この状況、次いつ扉が開くのか分からないので着替えたいのに着替えれない。

次に扉を開けたのはトモだった。
トモからこの状況になった経緯をざっくり説明された。

それから、良かったら一緒に話そうと誘ってくれたので、トモが退出した後ある程度身なりを整えてリビングに向かった。

しげくんから改めて謝罪と挨拶をしてもらった。
一方、トモは何度も「ごめん」って発言するからもう止めてよと止めに入った。

そこから３人でお酒を呑みながら楽しく話に花を咲かせた。

昔はよく家に遊びに来てたしげくんも今はTVで引っ張りだこ。
芸能人だと思ったら少し緊張していたのは秘密だったけど、トモにはバレてた。

だって、次の日の朝食食べてる時

智洋「昨日、Aしげと会って緊張してたろ笑でも、お酒に助けられてたな～」

A「うん…少し呑み過ぎた。じゃないといいテンポでしげくんと喋れへんかった」

智洋「途中から気分よぉなってしげにタメ口で喋ってたで」

A「うわぁ～徐々に変えていこうと思ってたのに…しげくん怒ってなかった？」

智洋「むしろ楽しそうやったわ。また遊ぼ言うてたで」

A「もう最後の方覚えてへんねん～そっか、次こそはお酒の力借りずとも話せるように頑張るわ」

智洋「そんなんしやんでも大丈夫やって、いつの間にかタメ口で色々話せるようになるって」

こんな会話になったから。

でも昨晩の事を振り返っていると、昔と今を比べている自分がいた。
しげくんは良い意味で全然変わっていなかった。

明るくて、優しくて、面白くて、お兄ちゃんの相方だった。
今も、昔も。

(重岡さん Fin)