小説家の彼女と公安の彼[安室透/降谷零]2nd

ガールズトーク ページ5

ここ一週間安室さんは、事件が忙しいみたいで、夜帰るのが遅い。


……と言うか、会えていない。


帰りを待っていようと思っても、
気付くと眠ってしまっていて、起きるとベッドの上に寝ているし、朝ご飯はいつも作ってあるからきっと帰ってきた安室さんが私を運んでくれたり、ご飯を作ってくれたりしていると思うんだけど…。


夜遅くて、朝早いってハードだよね。


安室さんが大変なのは分かってるけど、なんとなく寂しい。


今日も、『迎えに行きます』ってメールが来なかったってことは、遅くなるんだろうな。


……。会いたいな。


安室さんがポアロにいれば、待ち合わせして一緒に帰るから、

彼がいないことはわかってたけど、なんとなくポアロに足が向いた。


中に入ると偶然にも、蘭さんと園子さんがいて

「あ！！久しぶり！！」

と手を振ってくれたので、同席させてもらう。



「Aちゃん、その後どう？」

ニヤニヤと聞いてくる2人。

あ、そういえば、蘭さんに報告できていなかった。
園子さんがなぜニヤニヤしているのかは謎だけど…。


「告白、出来ました」

って言ったら

「きゃー！！！」

と目をキラキラにして詰め寄ってくる2人。

「誰に？」

「なんて？」

「いつ？？」

とか、色々聞かれたけど、恥ずかしすぎて詳しく言わずにやり過ごした。

でも…

「相手はなんて？」


「付き合うの？」


って聞かれた時には、こたえられなかった。


安室さんは、「ありがとう」って言ってくれた。
一緒に住むことになった。

でも、そういえば。

私、安室さんの気持ち、知らない。

小説の言葉で気持ちを伝えてくれたけど。
安室さんの言葉では、聞いたことがない。


「なんだか、ちゃんと返事をもらった訳じゃないんですけど、今とっても幸せで。
大切にしてくれてるのはわかります」


って言ったら、

園子さんが

「それじゃ、ダメよ！！
ちゃんとハッキリ聞かなきゃ！！！！」

バンっと立ち上がって私の手を取った。


「良い作戦があるわ！」

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