伝え方side降谷 ページ1
彼女の魅力に惹かれたのはいつからだろう。
彼女への想いを確信したのは、どうしてだっただろう。
「Aの帰る場所になりたい」
そう、伝えたのは。
これからもずっと、何があっても、そうでありたいという願いを込めていた。
答えに迷っている君に、気持ちを分かって欲しくて、
まわりくどいメモをした紙に電話番号を書いた。
(Aのことが好きだ。)
君は、このメモの意味に気づいてくれるだろうか。
彼女を編集社へ送ったあと、家へ帰ると、見慣れた配置に並べられた家具。
何事も無かったかのような部屋。
物置に潜めて置いてある、拳銃の手入れをすれば、自分が゛降谷零゛であることを改めて認識する。
俺のことを「安室さん」と呼ぶ君には、見せることの出来ない顔。
……それでも、この気持ちは偽りではない。
公安の任務をしながらも、君からの連絡を待つ。
君は、何と言ってくれるのだろうか。
桜葉Aの小説の一節を借りておきながら、なんと言われるのか、どんな返事がくるのか、考えてしまう。
任務を終え、家へ帰る前に、ポアロのエプロンを洗うために取りに行くと、蘭さんの家から出てくる彼女が目に入り、思わず物陰に隠れ、様子を見ていると
誰かに電話をかけているようで。
自分の携帯のバイブ音で、その相手が゛安室透゛と分かる。
聞いてほしいことがある、と言って
小説のフレーズで気持ちを伝えてくれた彼女だが
「好きなんです」「大好きなんです。」
全力で、想いを言葉にのせていることがわかった。
君の言葉に、身体が勝手に動いて、気付けば抱きしめていて。
言えない秘密があってもいいか、と聞けば
「他の誰でもない、あなたに恋をした」
と言ってくれる君に、
「ありがとう」
今あるすべての気持ちを込めて、そう言った。
他の誰でもない、俺の気持ちが、伝わるように。
「帰ろうか」
と、差し出した手に
「はい」
と笑顔で応えてくれる君。
この手と。
その笑顔と。
一緒に過ごす時を。
守ろう、と心に誓った。
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壟薇 - 終わり方中途半端じゃないですか？私の気のせいでしょうか (2019年9月17日 16時) (
レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 凄く面白くてキュンキュンしました！無理のないペースで更新楽しみにお待ちしてます(^_^) (2019年5月12日 9時) (レス) id: a6e5e5f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 凄く面白いです！切なくて目が離せないです。更新待ってますね！頑張って下さい (2019年4月28日 12時) (レス) id: d9d137c800 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 更新楽しみにしてます！らぶらぶさせてほしいです！笑 (2018年7月19日 0時) (レス) id: ca5e06f07f (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 初めまして。心が温かくなったお話で感動しました！続編が楽しみです！更新頑張って下さい！ (2018年7月5日 21時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶音 | 作成日時：2018年6月5日 20時
