桃色の片思い (ページ44)

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44.好かれる理由ページ44

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[ JAEHYUN SIDE ]

stickerのトレカ撮影に臨んでいた俺達NCT127

だが、突然体調不良だと言って帰ったヌナに変わって
代打でやって来たのはAさん。え？Aさん？？？

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Aさんの姿を見て
彼女の事を知っているジョンウやユタヒョン、マークは
一目散に彼女の元へと向かった

いや、俺だって行きたかったんだよ？

だけどタイミング良くメイクヌナに呼ばれ
渋々メイクに掛かった

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「ヌナ、
　今日はとびきり格好良くして下さい」

「あら
　ジェヒョンがそんな事、言うなんて」

「好きな人が来てるんです」

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「包み隠さないところは
　貴方らしいなと思うけど、人を選びなさい」

「私は大丈夫だけど
　彼女なんかは特に危険よ」

そうヌナが言う彼女とは
ヘアスタイル担当のアリンヌナだ

本当はもう一人居るんだけど
そのもう一人は体調不良だと行って帰った

それが何でなのかも察しが付いていた

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「まぁでも
　彼女も骨がある子なのかしら」

Aさんが何かを言い
あのアリンヌナが少し、動揺している

そんなAさんを
必死であの3人が止めている感じなのかな

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「…ヌナ、
　もう少し早く出来ませんか」

「バカ言いなさい
　今始めたばかりなのに出来る訳ないでしょ」

「…俺も早く混ざりたい」

「本っ当、彼女には目が無いのね」

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少し呆れたようにヌナは言った

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あぁ、今日のAさんは少しラフな服装だ
きっと事務仕事とかだったのかな

髪もいつもと違っておろしてる
余計に女性らしさが出てて素敵だな

髪をまとめていても
おろしていても、俺はどっちも好きだな

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「ちょっとジェヒョン、」

「はい？」

「彼女の事が気になるのは分かるんだけど
　こっちを見て」

(メイク出来ないじゃない)

「分かりました
　だけど、出来るだけ早くして下さい」

「だからそれはアンタ次第だってば」

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この時間の間に
事は進み、せっかく少しではあるけど
Aさんと近くなった距離も、遠くなってしまう

そんなのは絶対に嫌だ

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自分がとんでもなく無謀なお願いをしているのは
百も承知だけど

それくらい、Aさんに必死なんだ
そこは分かって欲しい。

(この一瞬で嫌と言う位、分かったわ)

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